『勝手に妄想小説』じゃけん★
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ゆきっち 2006/03/09 10:42:36
またまた切れちゃいました。続きです。

類「泣いてるより、元気な牧野の方が似合うよ。」
  - 牧野は笑った顔がいい。そういえば、野川さんも笑った顔の方が・・・ 僕はいったい何を考えているんだろう・・・
つくし「そうだね。私に涙は似合わないね。」
類「そうだ・・・」類はつくしと話しながら、つくしのことを思いながらも知らず知らず奏のことを考えている自分にハッとした。
つくし「なんだかお腹もすいてきた。腹が減っては戦もできっていうよね。はらごしらえしなくっちゃ!」
類「それでこそ、牧野つくしだ。」動揺を隠しながら、類は言った。
つくし「雑草つくしはしつこいんだから、どこまでだってあいつについて行ってやる!」
類「元気になったみたいだな。」
いつものつくしなら類のささいな異変でも気付いていただろうが、今は自分のことで精一杯なのだろうか、類の心の動きは読み取れなかったようだ。
つくしが元気を取り戻したころ、ようやく司が帰ってきた。

つづく
ゆきっち 2006/03/09 10:49:10
本日の『流星雨 花沢類篇』でも、流星3の場面が出てきましたが、まだそこまでたどり着いてません。読んでない方、意味わかんなくてごめんなさい。
流星3を読まれてない方、あともう少しで、今日の流星雨の場面が出てまいりますので、そのときはああこのシーンねって思ってくださいね。

それでは早速、勝手に妄想『 流星花園3 』はじまりはじまり~

★★ 消えぬ想い ★★

司「暇だな~。」
つくし「そうだね。平和だね~。」なんとも間の抜けた会話である。
でもこの会話が象徴しているように実際、何の事件も無く毎日が過ぎていっていた。
以前の二人から考えれば、想像できないことであった。なので、つくしの平和だねと言う言葉にはうなづけるものがある。
つくし「ねえねえ、今日、早く見せ閉めない?」
司「どうした、めずらしいな、おまえがそんなこというなんて。」
つくし「ちょっと行きたいところがあるんだ。
二人は早々と店を閉め、出かけた。

司「おい、どこ行くんだよ。」
つくし「まあいいからいいから。」
そういって、つくしはあるお店にやってきた。
司「ここ、おまえが働いてたケーキやじゃないか。」
つくし「うん、そうだよ。」
司「俺が甘いもの苦手なの知ってるだろ?」
つくし「誰があんたに買うっていったの。あ、お久しぶりです。すいませんが、このケーキをください。名前を入れてもらえますか?」
司「名前?俺のじゃないんなら、誰のだよ!!」
つくし「いいから、少し黙ってって!!」ますます最近強さを増したつくしであった。
二人は買ったケーキを持って、家路についた。

家に帰って、つくしはあれこれ手料理を作り、パーティーの準備を始めた。
司「いいかげん、教えろよ!!」
つくし「教えなくても、もうすぐ来るから分かるよ。」
やきもきする司とは、反対に涼しい顔でつくしが言った。
司「おまえ、楽しんでるだろ?!」
つくし「別に。」笑いこらえながら言った。
そのとき、ベルが鳴った。
つくし「いっらしゃい。滋さん、作戦は成功した?」
滋「ばっちり。」
司「おまえら、何たくらん
ゆきっち 2006/03/09 10:50:02
滋「もうすぐ来るから、明かり消して。早く!!」
司は滋に言われるまま、明かりを消した。
すると、誰かが駆け込んできた。
パッパーン。クラッカーの音が部屋中に響いた。
つくしは明かりをつけ、おどろく人物にこう言った。
つくし「お誕生日おめでとう!!西門!!」
西門「牧野!!おまえ大丈夫か!!なんともないのか!!滋が倒れたって・・・」
西門の顔は真っ青だった。
司「そうか、今日はそうじろうの誕生日だったな。」
西門「え?」西門はいまいち状況が飲み込めないでいた。
滋「ごめん。西門。つくしから内緒でつれてきてほしいって言われて・・・」
西門「だから、あんなうそついたのか!!」西門は怒っていた。
つくし「西門、滋さんを攻めないで、私が頼んだんだから。」
司「そうじろう、そんな怒なよ。機嫌直して、飯でも食おうぜ。」
西門「言っていいうそと言っちゃいけないうそがあるだろ!!」
滋「ごめん・・・」
司「いつものおまえらしくないぞ。もうよせよ。」
つくし「今年はパーティーがないから、みんなでやろうって計画したの滋さんなのよ。だから、機嫌直して、ね、西門。」
西門「分かったよ。滋、悪かったな、怒鳴ったりして・・・」
つくし「さあ、はじめよう。」
司「あきらも呼ぼうぜ。」
つくし「連絡したら、シノさんが出て、出張でタイに行ってるって。」
西門「最近、忙しくて、俺も会ってないんだ。」
司「みんな、頑張ってんだな・・・」
滋「司も頑張ってるじゃない。」
つくし「そうだよ。卵焼きも焼けるようになったじゃない。」
司「おまえな~。本気で言ってんのか冗談なのかわかんねーんだよ。」
つくし「もちろん本気!!昔のあんたから考えたら、すごいことでしょ!!」
西門「確かにな。おまえが卵焼きか・・・」
司「そうじろう、想像するな!!」
滋「乾杯しよう!!」
司「そうじろう、誕生日おめでとう!!」
こうして西門の誕生日パーティーは始まった。
西門「なんだ、これ?」
滋「つくし、これどうやって食べるの?」
つくし「西門も滋さんもやっぱりお金持ちなのね~。道明寺といっし
ゆきっち 2006/03/09 10:51:07
つくし「西門も滋さんもやっぱりお金持ちなのね~。道明寺といっしょのこと言ってる。」
司「慣れるとおいしいぞ!!」
つくし「慣れるまではおいしくなかったの!!」
司「そんなこと言ってねーだろ。」
西門「また、ケンカしてるよ。」
滋「この二人はこれがコミュニケーションのひとつ。ケンカするほど仲がいい。」
司とつくしの顔はゆでだこみたいに真っ赤になった。

つくし「気をつけて帰ってね。ちゃんと滋さんのこと、送ってよ。」
西門「分かってるよ。」
司「襲われねーよーに気をつけろよ。」
滋「司、誰に襲われるの・・・」
司「冗談だよ。気つけろよ。」
西門「じゃーな。牧野、ありがとうな。」
西門が滋をおくっていくことになった。
滋「西門、ほんとごめんね。こうでもしなきゃ来なかったでしょ。」
西門「・・・」
滋「退院祝いした時から、二人に会ってなかったでしょ?」
西門「仕事が忙しかったから・・・」
滋「二人の幸せそうなところ見るのはつらいの分かるんだ。私も経験あるから。でも、このまま避けてたら、会いづらくなっちゃうと思って・・・」
西門「ごめんな。心配かけて。自分じゃ平気なつもりだったのに、知らず知らずに避けてた・・・友達として、あいつらを応援するって決めたのにな。」
滋「西門。私でよかったらいつでも相談にのるから。」
西門「牧野とおんなじこと言ってるよ。おまえ、いい奴だな。」
滋は今まで味わったことのない感情に戸惑った。

★★ あきらの葛藤 ★★

司「分かった。いつものところでな。じゃー後で。」司は携帯電話を切った。
つくし「誰から?」
司「あきらから。久しぶりに飲まないかって。」
つくし「ほんと久しぶりだね。元気してるのかな?」
司「今の電話はちょっと元気なかったな。」
つくし「ちょっと心配だね。よろしく言っといて。いつでも遊びにきってって。」
司「ああ、言っとく。」

その日の夜、美作・司・西門はいつものバーにいた。
西門「あきら、久しぶりだな。元気だったか?とりあえずビールでいいか?」
美作「ビール。」 西門「司
ゆきっち 2006/03/09 10:52:06
美作「ビール。」 西門「司は?」 司「俺もビール。」
三人にビールが運ばれてきた。
西門「まずは乾杯。」三人はグラスを重ねた。
心地よいグラスの音とは裏腹に、美作の表情は固かった。
司「あきら、どうした?元気ないぞ?」
美作「ちょっと疲れてるかな。」
西門「仕事、忙しいのか?」
美作「仕事自体はそんなに。理想と現実のギャップに打ちのめされたって感じかな。」
司「なんだそりゃ?」
美作「そうじろうはすごいよ。ちゃんと結果を残してる・・・」
西門「どうした?おまえらしくないぞ。」
美作「自分が価値のない人間に思えて・・・会社に入って、自分ではもっといろんな仕事ができるって思ってた。でも、俺には何もできない。こんなにも自分が無力だったなんて・・・牧野に初めて会った時、言われたことを思い出したよ。親の庇護の下でしか何にもできないって、ほんとその通りだよ。」
西門「まだ働き始めて間がないじゃないか。これからさ。」
美作「・・・」
西門「俺だっていろいろ悩みながら働いてる。おまえと同じさ。」
司「あきら、うじうじするな。頑張れよ。」
美作「家を捨てたおまえに何が分かるんだ!!」美作は飲んでいたビールの缶をカウンターにおもいっきりたたきつけた。
西門「あきら、言いすぎだぞ!!」
司「そんなにいやなら仕事なんてやめちまえ!!」
西門「司、やめろ!!」
美作「おまえみたいに簡単に捨てられるか!!」
西門「あきら、いいかげんにしろ。司に当たって何になる。」
司「あきら、表に出ろ。」司は静かに言った。
美作「分かった。」
西門「二人ともいいかげんにしろ。大人気ないぞ。」
西門の忠告もむなしく、司と美作はバーを出た。

その頃、つくしの家には珍しいお客がやってきていた。
つくし「お茶、どうぞ。」
シノ「おかまいなく。」
つくし「何にもなくて、ごめんなさい。」
シノ「いいえ、こちらこそ、突然お邪魔して、ごめんなさい。」
つくし「美作・・・ご主人は今日、道明寺たちと飲みに行ってるって。」
シノ「いいですよ。美作で。」シノは笑って言った。
つくし「ごめんね。言い慣れ
ゆきっち 2006/03/09 10:53:06
つくし「ごめんね。言い慣れてなくって。」
シノ「いいんです。今日は、牧野さんにお話があって。」
つくし「私に?」
シノ「誰に相談していいか分からなくって・・・」
つくし「美作のこと?」
シノ「はい。最近元気がなくって。何を聞いてもなんでもないって言うばかりで。私には何にも話してくれないんです。」
つくし「そうなんだ。仕事大変なのかな?」
シノ「それも分からなくって・・・」
つくし「美作って、クールだから、女に弱いところ見せたくないんじゃないのかな?」
シノ「私たち、結婚してるんですよ。何でも相談しあうのが普通でしょ?」
つくし「結婚してるからこそ、弱いとこ見せたくないんじゃないのかな。自分を信じてついてきてくれる人を不安にさせたくないから。」
シノ「何にも言ってくれないほうが不安になるのに・・・」
つくし「それが分かってないのよ、男って。」
分かったように言ってるが、つくしは語れるほど恋愛経験はありません。
シノ「私はどうすればいいんでしょうか?このまま黙って見守ってるほうがいいでしょうか?」
つくし「素直に自分の気持ちをぶつけてみたらどうかな。結婚ってずっと続くものだから、どちらかが我慢してたら、いつか爆発しちゃうよ。何か悩んでるのなら、私に相談してって叫んでみたら?それでも何にも言わないようなら、家出してみるとか?」
シノ「家出ですか?!」
つくし「そう。なんだったら、こんな狭くて汚いところでも良かったらいつでも来てください。」
シノ「そうですね。あきらさんにドーンとぶつかってみます。」
つくし「そう、その調子で頑張って!!」
シノ「なんだか元気が出てきました。以前、あきらさんが牧野さんを見てると元気になるって言ってたのが、よく分かります。」
つくし「私を見てると元気になるって?」
シノ「パワーが出てくるっていうか、不思議と元気が沸いてきます。」
つくし「雑草パワーかな?踏まれても春には芽を出すつくしだから!!」
シノ「私も頑張ります。今日は、本当にありがとうございました。」
シノはつくしにお礼を言って帰っていった。

その頃、司たちはいうと・・・
誰もいない公
ゆきっち 2006/03/09 10:53:54
その頃、司たちはいうと・・・
誰もいない公園にパンパンという音が鳴り響いていた。
まさか殴りあいの音?!
美作「一人対二人は卑怯だぞ!!」
司「まだまだ。いくぞ、そうじろう。」
西門「よし、これで十一点だ。」
美作「降参だ。もう動けない。」
司「情けねーな。運動不足だぞ。」
そう、三人は公園でバスケットをしていた。
西門「俺も休憩。」
司「分かった。何か飲み物買ってくる。」
西門「司が飲み物買ってくるって。買ってこいじゃなくって。」
美作「変われば変わるもんだな。」

三人は司の買ってきたペプシを飲みながら、夜空を見上げた。
司「うまい!!」
西門「そうだなうまいな。」
美作「おいしいな。気持ちがいいよ。」
司「どうだ?すっきりしたか?」
美作「ああ。汗かいたら、何だか悩んでたのがバカバカしく思えてきた。」
司「悩んだときは、体を動かすのが一番だ。」
西門「さっきは、殴りあい始めるかと思ってひやひやしたぞ。」
司「もう子供じゃないんだ。気に食わないから殴るなんてしねーよ。」
西門「おまえからそんな言葉がでるとはな。」
美作「司、大人になったな。」
司「そりゃー、世間の高波にもまれてるからな。」自信満々で司は言った。
西門「高波じゃなくって、荒波だろ。」
美作「そういうところは成長してないな。」
司「うるさい。おまえらの意見は聞いてねー。あー!!もう一回、飲みなおそうぜ!!」
司は照れ隠しに言った。

つづく
teramama 2006/03/09 19:53:44
ゆきっちさん、大変なのにありがと~
でも、うれしい~
teramama 2006/03/09 19:54:15
(メッセージは削除されました)
ゆきっち 2006/03/10 10:32:25
~teramamaさん
おはようございます!
今日は金曜日なので、張り切って更新しなくては。。。

それでは早速、
勝手に妄想小説 『 流星雨 花沢類篇 』No.27

★ 信じることができますか?

司はみんなに見送られ、ニューヨークに旅立った。
つくしの放った色とりどりの風船は空高く舞い上がり、そして消えていった。
その光景は類の心に深く焼きついた。
今度いつ会えるかも分からない不安な気持ちを牧野は風船に閉じこめ、空に飛ばしたのだろうか?類はそんなことを考えていた。
はたして自分がそのような立場に立たされたとき、相手のことを信じ待ちつづけることができるだろうか?
司のように、つくしのように、心から相手のことを愛することができるのだろうか・・・類は、静を好きだったときも、つくしを愛した時も、不安な気持ちを抱えていた。
本当に自分はこの人を愛しているのだろうかと・・・
心の中での葛藤は、いつも答えが出ることなく、消えていった。
そしてまた今、その葛藤に悩まされ始めていた。僕はいったい誰を愛しているんだろうか?
類はそんな漠然とした不安を抱えたまま、台湾を後にした。

空港には阿川が迎えに来ていた。
阿川「部長、お帰りなさい。」
類「ただいま。何か変わったことは?」
阿川「携帯の方に何度かお電話がかかっていたようですが。」
阿川から渡された携帯電話を見ると、泰子から何度も電話がかかっていた。
着信履歴を見ると一週間前にかかったきり、泰子からの電話はそれ以降一度もかかっていなかった。
類が留守番電話を聞くと、懐かしい泰子の声が聞こえてきた。
類の顔に暗い影が差した。
阿川「部長、どうしたんですか?」すばやく異変に気がついた阿川が言った。
類「阿川、宮沢慎吾の自宅の住所は分かるか?」
阿川「はい・・・社の方に戻れば、資料がありますので分かりますが。」
類「このまま会社に行ってくれ。」
阿川「お疲れでは?」
類「宮川慎吾の家に行かなきゃならない。」
阿川「何かあったんですか?」
類「亡くなった・・・」
ほんの何週間
ゆきっち 2006/03/10 10:37:13
切れちゃいました。続きです。

類「亡くなった・・・」
ほんの何週間前に希望に胸膨らませ旅立った、慎吾の突然の悲報だった。

★ 慎吾の死

類は思い足取りで宮沢家の前に立った。
慎吾の母や、泰子のことを思うと、なかなかチャイムを押せなかった。
突然、ドアが開いた。
泰子「花沢さん!」
類「ヤスコサン・・・キョウ、タイワンカラモドッテキマシタ。ルスバンデンワヲキイテ・・・」
泰子「そうですか・・・ 狭いところですけどどうぞあがってください。」
泰子と慎吾の家はお世辞にも広いとは言えなかったが、なんとなくほっとする暖かい家だった。
ここで慎吾は母と姉の愛に包まれ、育った。そこは慎吾の生きた証、そのものだった。
泰子「すいません。何度もお電話して・・・」
類「イイエ。ボクノホウコソ、オソクナッテシマッテ・・・」
泰子「ドナーが見つかる前に亡くなってしまいました。もう体力の限界だったんだと思います。」泰子は勤めて明るく言った。
泰子「私もすぐ行ってやろうと思ったんですが母がこっちにいるようにって・・・ 最後の方はずいぶん衰弱していたようで、そんな姿を母は私に見せたくなかったんだと思います。」
類「シンゴクンハ?」
泰子「母が向こうで荼毘にふして、今、日本に向かっているところです。」
泰子は涙も見せず、気丈にふるまっていた。
類「ヤスコサン、ダイジョウブデスカ?」
泰子「まだ実感がなくて・・・」泰子の頬に涙が一筋流れた。
類「ムリシナイデ、ナキタイトキハ、ナイタホウガイイ・・・」
類にはまるでつくしが泣いているように見えて泰子を思わず抱きしめていた。
泰子「花沢さん・・・」
泰子は堰を切ったように大声で泣き始めた。
泰子「どうして慎吾が死ななきゃいけないの!あの子が何をしたの・・・いろんなことを我慢して、やっと元気になれると思ってたのに・・・ なぜ? どうして?」
泰子は類にすがり、声が枯れるまで、泣きつづけた。
類は何も言わず、泰子を抱きしめてやった。

つづく
ゆきっち 2006/03/10 10:44:17
続きまして、流星3でございます。

それでは早速、勝手に妄想 『 流星花園3 』はじまりはじまり~

★★ 和也の反乱 ★★

美作夫妻もうまくいったのか、その後、シノが家出してくることはなかった。
司とつくしには、再び平和が訪れた。
そんなある日、つくしの携帯に類からメールが送られてきた。
つくし「あ、花沢類からメールだ。」
司「どうして俺じゃなくて、おまえのところにメールがくるんだ。」
司は少しむっとした様子で言った。
つくし「知らないわよ。~かたつむりは怪我をした~だって。」
司「なんだそりゃ?」
つくし「類、怪我したのかな?大丈夫かな?どうしよう?」
司「他にはなんか書いてないのか?」
つくし「これしか書いてない。」
司「そうじろうかあきらのところに連絡がいってるかもしれない。電話してみる。」
司は急いで西門と美作に連絡を取った。
つくし「どう?」
司「まだなんの連絡も入ってない。」
つくし「どうしよう・・・」二人が心配をして、おろおろしているとつくしの携帯がなった。
つくし「もしもし・・・」
類「牧野、元気?」
つくし「花沢類?元気じゃないわよ。変なメール送ってきて。心配するじゃない。大丈夫なの?」
類「メール見たんだ。びっくりした?」
つくし「びっくりしたじゃないわよ。道明寺も心配してるよ。」
類「二人を驚かせようと思って。」類は電話の向こうで笑っていた。
つくし「ふざけないで!!怪我の具合はどうなの?」
類「ごめんごめん。病院があんまり退屈で。怪我はたいしたことないよ。左足を骨折しただけ。」類はさらっと言った。
つくし「骨折しただけって。平気な声で言わないでよ。なんで怪我したの?」
類「仕事先に向かう途中で車から凧揚げしてるのが見えたんだ。車をとめて見てたら、上ばっかり見てて、土手があるのに気付かなくって、滑り落ちたんだ。」
つくし「花沢類・・・何やってんの。気をつけないと!!」つくしは少々あきれていった。
つくし「それでどれくらい入院してるの?」
類「三週間くらいかな。元気だから、みんなに心配するなって言っといて。」
つくし「
ゆきっち 2006/03/10 10:45:08
類「三週間くらいかな。元気だから、みんなに心配するなって言っといて。」
つくし「道明寺にかわろうか?」
類「いい、牧野にメール送ったことも、ふざけた事も怒られそうだから。」さすが司のことは良く分かっている。
つくし「日本じゃお見舞いにいけないけど、気をつけてね。また、いつでも電話して。じゃーね。」
類「バイ。」
つくしは電話を切ったあと、司に事情を説明した。
司「あのバカ、ふざけやがって。」口では怒っていたが、類が元気そうだと聞いて、司はほっとしているようだった。
そんな事件が起こった翌日、和也が店にやってきた。
和也「つくしちゃん~、聞いてよ。ミミが日本に留学するって言うんだ。」
司「今ごろ、知ったのか?」
和也「道明寺、なんでおまえが知ってるんだ!!」和也はいつになく大きな声で言った。
つくし「道明寺、止めなさいよ。和也くん、落ち着いて。英徳を止めるときに聞いてたの。」
和也「つくしちゃんもそんな前から知ってたの。どうして教えてくれなかったんだよ。ひどいよ。」
つくし「ミミが自分の口から言いたいって・・・」
和也「どうして一番に僕に言ってくれないんだ!!」
司「そうやってすぐうろたえるからじゃないか?」
和也「ぼ・ぼくがいつう・うろたえたって言うんだ。」
和也は痛いところをつかれ、しどろもどろになってしまった。
司「俺には十分動揺してるように見えるけどな。」
つくし「ミミの留学のこと、反対なの?」
和也「分からない・・・どうしていいか分からないからつくしちゃんに相談に来たんじゃないか。」
つくし「和也くん・・・」
司「成金野郎、おまえ寂しいんだろ。だったらやめさせればいいだろ。」
つくし「道明寺!!」つくしの言葉を無視して、司は続けた。
司「情けないやつだな。もっとしっかりしろ。ミミのこと、一番に分かってやれるのはおまえだろ!!」
和也「・・・」
司「ミミを行かせたくないんだったら止めればいい。けどな、おまえが辛いように、ミミも辛いんだ。好きなやつと離れるのを決心したんだ。ミミの気持ちもわかってやれ。」
つくし「そうだね。道明寺の言う通りかもしれない。止めるのは和也くの自由だよ。でも、
ゆきっち 2006/03/10 10:46:02
つくし「そうだね。道明寺の言う通りかもしれない。止めるのは和也くの自由だよ。でも、止める前にもう一度、ミミの気持ちを考えてあげて。和也君にどんな気持ちで打ち明けたか。」
和也「分かった。よく考えてみるよ。」
つくし「相談ならいつでものるから。」
和也「道明寺、あんがいいい奴なんだな。」
司「あんがいは余計だ。」司は真剣な顔で言った。

それから二日後、和也から電話がかかってきた。
つくし「和也くん?どうしたの?」
和也「つくしちゃん、僕、決めたんだ!!」
つくし「決めたって?」
和也「僕もミミといっしょに日本に行くよ。」
つくし「!いっしょにって?学校は?」
和也「やめるっていったら、親に泣かれちゃったから、とりあえず、休学して日本に行くよ。」
つくし「和也くん、それでいいの?」
和也「ミミを一人で行かせられないから!!あ、休学手続きとか、いろいろ調べなきゃいけないから、もう切るね。」
つくし「和也くん!!ねぇちょっと和也くん!」つくしがしゃべっているのに和也は電話を切ってしまった。
司「和也、なんて?」
つくし「自分もいっしょに日本に行くって・・・」
司「あいつもなかなかやるな。」
つくし「感心してる場合じゃないでしょ。そんな簡単に決めていいものなのかな。」
司「いいんじゃないか。あいつが決めたんなら、それで。おまえが心配することないだろ。」
つくし「だけど・・・」
司「静をおいかけて類が行った時は賛成してたじゃないか。」
つくし「あの時と状況が違うわよ。」
司「何が違うんだ。好きな女を追いかける。同じじゃないか。」
つくし「あんた相変わらず単純明快でいいわね。」
司「バカにしてんのか!!」
つくし「素直でいいわねっていってんの。誉めてんのよ。」
司「誉められてんのか・・・そうか・・・」つくしの一言で司は機嫌を直した。ほんと単純である。
司「まあ、俺たちは見守ってやるしかないんじゃないか。」
つくし「そうだね・・・」
つくしは仲の良い弟が遠くに行ってしまうようで少し寂しくなってしまった。

和也の留学宣言は、大変な騒ぎになった。
和也の両親はつくしに泣
ゆきっち 2006/03/10 10:46:39
和也の両親はつくしに泣きついてくるは、反対された和也は家出してくるはで、つくしは和也と両親の間で板ばさみになってしまった。
司「おまえ大丈夫か?目の下にくまができてるぞ。」司は笑いながら言った。
つくし「何、笑ってんの?こっちは大変なんだから!!」
司「おまえのおせっかい癖は治らないなと思ってな。」
つくし「他人事だと思って!笑い事じゃないんだから。あーどうしたらいいんだろ。」
司「なるようにしかならないって。和也が行きたいって言ってるんだからいーじゃないか。」
つくし「そんな簡単なことじゃないのよ。家のほうにミミが来るから後お願いね。」
司「はいはい。俺は仕事を押し付けられて、大変なんだけどな~。」
つくし「何か言った?」
司「言ってねーよ。早く行け!!」
つくし「うん。行ってくるね。」
司「あのおせっかい虫は死ぬまで治んねーな。」司は独り言を言った。

ミミ「青池先輩、私のことを心配してくれるのはうれしいんですけど、いっしょに留学するのはおかしいと思います。」
和也「何がおかしいんだ!!」
ミミ「留学って自分のためにするものでしょ?私が行くからついてくるって、絶対おかしいです。」
和也「じゃー、ミミのためじゃなくて自分のために留学する、それならいいだろ?」
ミミ「そーじゃなくて・・・私のために青池先輩のことを振り回したくないんです。分かってください。勉強がすんだら、必ず台湾に帰ってきますから。」
和也「僕は絶対いっしょに行く!!」
ミミ「青池先輩!!」
つくし「まあまあ、二人ともちょっと落ち着いて。和也くんって今まで気がつかなかったけど、結構頑固なのね。」
ミミ「牧野先輩、感心してる場合じゃないです。」
つくし「ごめんごめん。こうしたらどうかな。ミミは今すぐ留学するってわけじゃないよね。」
ミミ「はい。留学費用がたまってから行きます。」
和也「お金は僕が出すよ。」
ミミ「それじゃあ意味がないんです。」
つくし「ちょっと待って!!ミミが留学費用をためる間、和也くんはもう一度良く考えてみたら。ミミとのこと、いっしょに行くことが本当にミミのためになるのかってこと、それと自分自身のことも。」
和也「
ゆきっち 2006/03/10 10:48:33
和也「自分自身のこと?」
つくし「そう。来年は卒業でしょ?卒業したらどうするのか考えなくちゃ。卒業まで、留学の話は保留にしたらどうかな?」
和也「分かったよ。つくしちゃんがそう言うんだったらもう一度良く考えてみるよ。」
つくし「ミミはどう思う?和也くんの卒業まで待ってくれる?」
ミミ「分かりました。私も青池先輩ともう一度良く話してみます。」
つくし「じゃーこの話はここでおしまい。和也くんは荷物をまとめて家に帰ること。おじさんとおばさん、心配してるよ。」
和也「分かったよ。つくしちゃん、迷惑掛けてごめんよ。」
つくし「いいからいいから。気をつけて帰るのよ。」
ミミ「ちゃんと私が送っていきます。」
和也とミミが家を出て行った後、つくしは椅子に座り、大きなため息をついた。
つくし「疲れた~。私は和也くんの母親じゃないってーの!!」
つくしはおせっかいついでに和也の家に電話をかけ、留学の件が保留になったこと、卒業時点で和也がだした結論に賛成してやって欲しいと頼んだ。
和也の留学騒動が一応の終息を見せた頃、類から手紙が届いた。

『牧野、お元気ですか?
きっと牧野は僕の怪我のことなど、きれいさっぱり忘れてるだろうね。
そうじろうから、和也の留学のことで牧野がまたおせっかい焼いてるって聞いた。
君はどうしていろんなことを抱え込むんだろうね。
少しは休憩しないと身がもたないよ。
君が元気を無くすと後ろで心配そうに覗き込んでる奴も元気を無くすから。ほどほどにしろよ。
それと司にラブレターじゃないから心配するなって伝えておいて。
僕がこの手紙を書いたのは、入院しいる病院に君にそっくりな子がいて、妙に懐かしくなってしまった
から。ホームシックかな。
怪我が治ったら、しばらくそっちに帰ろうかな。
なんだか支離滅裂でわけがわからないな。ごめん。
やっぱり手紙は苦手だ。』

手紙はそこで終わっていた。
司「なんだこの手紙は?わけわかんねーな。」
つくし「うん。でも、類の怪我のこと、忘れてたのは確かかも。怪我して心細くなってるのかな。お見舞いにいけたら良いんだけど・・・」
司「あきらが来週、日
ゆきっち 2006/03/10 10:49:16
司「あきらが来週、日本に出張するって言ってたぞ。」
つくし「じゃー美作に様子見てきてもらおうよ。」
司「もう頼んであるよ。」
つくし「気が利くわね。」
司「俺はだれかさんみたいに薄情じゃないからな。類の怪我を忘れるなんてことないぞ。」
つくし「薄情で悪かったわね。」
しかし、来週、司もつくしも類のことを忘れてしまう事件が起こるとは、このとき司とつくしにはしるよしもなかった。

つづく
ゆきっち 2006/03/10 10:50:07
今週はここまででございます。
来週もお楽しみに!

皆さん、良い週末を~
だまちゃん 2006/03/10 11:30:09
ゆきっちさん、こんにちは。
体調はいかがですか?
季節の変わり目って体調崩しやすいので気をつけてくださいね。

今日の『流星雨 花沢類篇』
慎吾クン、死んじゃったのね…(T_T)
読んでたら涙出ちゃった。

泰子と類、泰にも変化が起きそうですね。

来週もたのしみにしています。
Rabbit 2006/03/10 13:17:43
ゆきっち!!
あれ~~~~~~!!!!慎吾君亡くなるなんて(@@)
元気になって帰ってくるものだと思ってしまったわ!!

今後、泰子との関係はどうなるのかな~???
ゆきっち 2006/03/13 10:09:58
だまちゃん、おはようございま~す。
ほんとここ2週間くらい体調がすぐれず、困っております。
年かしら?え!そんなこといっちゃいけない?
だまちゃんはまだまだ見た目も中身も若いからOKよ。
気分転換に髪でも切ろうかな~って思っている今日この頃です。

慎吾君、天にめされてしまいました。
この花沢類篇、ちょっと重たい感じになってきてしまいました。
また読んで、感想聞かせてくださいね。
ゆきっち 2006/03/13 10:12:06
ラビさん、おはようございます。
はい、慎吾君、亡くなってしまいました。
花沢類篇は、背景に人の死を描いてみようかなあと思いまして・・・
そんな大層なものではないんですけどね。
ゆきっち 2006/03/13 10:32:08
皆さん、おはようございます。
またまた月曜日がやってまいりました。
今週も頑張っていきましょう!!

それでは早速、
勝手に妄想小説 『 流星雨 花沢類篇 』No.28
★ 最後の別れ

次の日、慎吾は母とともに懐かしい我が家に戻ってきた。
慎吾の母の里子は空港であった時とは、別人のようだった。ずいぶんとやつれ、頬はこけ、目には生気がなかった。
そんな母に代わり、泰子は葬儀の手配や来客の対応など、忙しく動き回っていた。
二十歳を過ぎたばかりの女の子には酷なことだろう。
類「ヤスコサン、ナニカオテツダイシマショウカ?」
泰子「いいえ、大丈夫です。こうして何かしていたほうが気が紛れますから。」
類「ヤスコサン・・・」
泰子「花沢さん、今日はここにいてくれますか?」
類「?」ふと見ると泰子の手は少しだが震えていた。おそらく悲しみをこらえているのだろう・・・
類「ワカリマシタ。ボクハココニイマス。」
慎吾の葬儀には学校の友達や病院で知り合った人など、たくさんの人たちが参列してくれた。
慎吾は人懐っこい性格からか、みんなにずいぶんと好かれているようだった。
そんな参列者の一番後ろの席に奏が座っていたことを、類も泰子も気付かなかった。
奏は、唇をきつく結び、必死で涙をこらえ、祭壇に飾られた慎吾の写真をじっと見つめていた。その瞳は悲しみに満ち溢れていた。
それは今までの強い奏からはまるで想像のつかない姿だった。
奏もまた泰子同様、慎吾の死に打ちのめされていた。
悲しみの中、みんなに囲まれ、慎吾の葬儀は滞りなく終わった。

遺骨と位牌をもって、里子と泰子、類の三人は家に戻ってきた。
里子はそこでやっと類がいたことに気付いた。
里子「花沢さん、来てくださったんですね。ありがとうございます。きっと慎吾も喜びます。」
類「イイエ、シンゴクンガナクナルナンテ、イマデモシンジラレマセン。」
里子「私もです。何もしてやれないまま、死なせてしまいました。私より先に逝ってしまうなんて・・・ 私がもっと元気な体に産んであげてたら・・・ 慎吾、ごめんね。」里子は泣き腫らした目を再び涙でいっぱいにし、慎吾の位牌に手
ゆきっち 2006/03/13 10:33:13
(メッセージは削除されました)
ゆきっち 2006/03/13 10:34:17
切れちゃいました。続きです。

里子「私もです。何もしてやれないまま、死なせてしまいました。私より先に逝ってしまうなんて・・・ 私がもっと元気な体に産んであげてたら・・・ 慎吾、ごめんね。」里子は泣き腫らした目を再び涙でいっぱいにし、慎吾の位牌に手をやり泣き始めた。
泰子「母さん・・・ 母さんのせいじゃないわ。ね、疲れたでしょ。あっちで休んだ方がいいわ。さあ、行きましょ。」泰子はふらつく里子に肩を貸し、奥の部屋へと連れて行った。
類は仏壇に置かれた慎吾の写真を見つめていた。
慎吾との付き合いはあまり長くはなかったが、類にとっては大切な友達だった。
 - 僕がもう少し、早く渡米の準備をしていれば・・・ 慎吾君は・・・
類もまた自分を責めていた。
慎吾の死は決して誰のせいでもない・・・
しかし、慎吾が人々にとって忘れられないいい子だった分、みんなが自分を責めていた。
泰子「すいません。花沢さん。今日はわがままを言ってしまって。」
泰子の言葉で、慎吾の写真から、泰子の方に視線を移した。
類「イイエ。ボクモシンゴクンノソバニイタカッタカラ。」
泰子「ありがとうございます。」
泰子は慎吾の仏壇にろうそくとお線香に火をつけ、手を合わせた。そして、写真を手にとると、慎吾の顔をそっと撫でた。
泰子「・・・逝ってしまった・・・」
類「ナニ?」
泰子「慎吾は、私をおいて逝ってしまった・・・」
類「ゲンキヲダシテ。」
泰子「ショックで母さんがあんな調子だから、私がしっかりしなくっちゃ。」
泰子はそう言って、にっこり笑った。
悲しみをこらえて笑ってみせる顔は、類にまたつくしを思い出させた。

つづく
ゆきっち 2006/03/13 10:38:23
続きまして、流星3でございます。

それでは早速、勝手に妄想『 流星花園3 』はじまりはじまり~

★★ 優しい嘘 ★★

美作が日本出張に出かける前日、つくしは家で何やら考え込んでいた。
司「おい、寝ないで何やってるんだ?」
つくし「花沢類に持っていってもらうもの選んでの。」
テーブルの上には、台湾の食べ物が並んでいた。
司「こんなもの日本でも手に入るぞ。それに類はあんまり食べ物に執着ないからな。」
つくし「そっか・・・じゃー二人で手紙でも書こうか?」
司「俺はいいよ。手紙は苦手だからな。」
つくし「あ~。そうだよね。国語苦手だもんね。」
司「殴るぞ。」司は笑いながら殴る真似をして見せた。
そのとき、司の携帯電話がなった。
司「もしもし・・・タマか、どうした?・・・なんだって!!・・・俺にはもう関係ない。・・・行かねー。・・・もういいだろ、切るぞ。」
つくし「タマさん?何かあったの?」
司「何でもねー・・・俺、疲れたから、もう寝るぞ・・・」
つくし「う・うん。」つくしは、いつもと違う司を感じ取っていた。
次の日、結局司のことが気になり、つくしは類に手紙を書くことが出来なかった。
美作にはアミにもらった「泣き虫の種」を類に渡してくれるように頼んだ。
司は、朝からぼんやりしては、ため息をついていた。
午後になっても、その様子は一向に変わらなかった。
つくし「道明寺、卵が切れちゃったからちょっと買ってくるね。」
司「俺が行ってくるよ。」
つくし「いいの。道明寺は店番してて。すぐ帰ってくるから。」つくしはそう言って、店を出た。
つくしは店から見えないところまで来ると、携帯電話を出し、椿に電話を掛けた。
椿「もしもし?」
つくし「こんにちは。つくしです。」
椿「つくしちゃん?元気?」
つくし「はい。おねえさんは体調の方はいかかですか?」
椿「母子ともに健康よ。司は?」
つくし「道明寺のことでお姉さんにお聞きしたいことが・・・」
椿「私に?」
つくし「はい。夕べ、タマさんから道明寺に電話があったんですが、その後から様子が変で・・・」
ゆきっち 2006/03/13 10:39:21
椿「そう、タマが連絡したのね。」
つくし「何かあったんですか?」
椿は少しの沈黙のあと、話し始めた。
椿「お母様には止められてるんだけど・・・お父様が倒れて、入院したの。」
つくし「入院?!大丈夫なんですか?」
椿「今すぐにどうにかなるってわけではないのだけど、少しの間、入院しなければいけなくなったの。それで、タマは司に連絡したんだと思うわ。」
つくし「そうだったんですか・・・電話の様子だと、病院には行かないつもりみたいです。」
椿「司も頑固だから・・・でも、しょうがないわね。お母様があんな調子だから、司もお父様のお見舞いにも来づらいでしょうし・・・」
つくし「私が何とか行かせます。自分の親が病気になって入院してるのにお見舞いにも行かないなんて、そんなのダメです!!」
椿「つくしちゃんは優しいのね。」
つくし「それが普通です。でも、簡単には行ってくれそうにないので、お姉さん、協力してもらえますか?」
椿「協力?何をすればいいのかしら?」
つくし「それは・・・」

司はつくしがなかなか帰ってこないので、心配していた。
そのとき、店の電話が鳴った。
司「もしもし?」
 「こちら、台北中央病院の者ですが、牧野つくしさんのご家族の方でしょうか?」
司「はい。」
 「先ほど、交通事故に遇われて、こちらに運ばれました。すぐに病院にきていただけますか?」
司「交通事故!!怪我は?牧野は大丈夫なのか?」
 「・・・至急、こちらにいらしゃってください。病室は、520号室です。」
電話を切ると、司は急いで病院に向かった。

 「お嬢様、これでよろしかったでしょうか?」不安そうな顔で道明寺家のメイドが言った。
椿「十分よ。ありがとう。私もすぐ病院に行きますから、車を用意して頂戴。」
タマ「車はもう準備してあります。」後ろからタマの声がした。
椿「タマ!」
タマ「そういうことをするのなら事前にタマに教えておいてくださいませ。」
椿「急だったのよ。さっきつくしちゃんに頼まれて・・・」
タマ「さあ私たちも急ぎましょ。つくしは病院ですか?」
椿「ええ、もう病院で待っ
ゆきっち 2006/03/13 10:39:58
椿「ええ、もう病院で待ってるわ。」
二人も急いで病院に向かった。

椿が司に電話を掛ける三十分前、つくしは520号室の前に立っていた。
トントン
誠「はい。どうぞ。」
つくし「失礼します。」
誠「君は誰だね。見た感じ、看護士さんには見えないが?」
つくし「突然申し訳ありません。始めまして、牧野つくしと申します。」
誠「牧野つくし?・・・あー、司の彼女の牧野つくしさん。」
つくし「彼女というか、その、えっと・・・」
つくしが彼女という言葉に過剰反応しているのをよそに誠は続けた。
誠「その牧野さんが私に何のようかね?」
つくし「もうすぐここに道明寺じゃなくって、司さんが来ます。」
誠「司が?知らせないように言っといたんだが・・・」
つくし「タマさんから連絡をもらって。司さんはこないって言ってるんですが、親が入院してるのにお見舞いにこないなんて変だから、無理やりこさせることにしました。」
誠「どうやって?司の首に縄でもつけて引っ張ってくるのかい?」
つくし「私が怪我をして入院したことになってます。もうすぐ来ると思いますから、後はよろしくお願いします。」
誠「後はよろしくと言われても・・・」
つくし「親子なんですから、お話でもされたらどうですか?それと病院にいる間くらい、お仕事のことはお忘れになったほうが・・・病気、治りませんよ。」
つくしはベットの上のテーブルに置かれたノートパソコンと書類を見て言った。
誠「君はずいぶんとおせっかいな子だね。」
つくし「よく言われます。」つくしは笑顔で言った。
つくし「私は、廊下にかくれてますので。それじゃ。」
誠「それじゃって・・・」正直、誠は困っていた。入院している姿を司に見られるのもいやだったし、道明寺の名を捨てた息子と何を話せばいいかも分からなかった。
しかし、そんな感情とは裏腹に自分で自分の人生を決めた息子にも会ってみたかった。
そんな気持ちになれたのもつくしの笑顔を見たせいかもしれないと誠は思った。

★★ 家族の確執 ★★

司は病室の前まで来ると、大きく深呼吸した。
それを廊下の柱の影から見ていたつくしは少し胸が痛ん
ゆきっち 2006/03/13 10:40:28
それを廊下の柱の影から見ていたつくしは少し胸が痛んだ。
司が病室のドアを開いた。
司「牧野、だいじょ・・・」司の言葉が止まった。もちろん、つくしがそこにいるはずもなく、病室のベットに横になっていたのは、父、誠だったからだ。
司「お父様・・・」
誠「どうやら、おまえはだまされたようだな。」
司「牧野のやつ・・・」
誠「まあ、あの子を責めるな。おまえと私のことを思ってのことだ。」
司「牧野に会ったのか?」
誠「さっき、ここにきた。ちょっと強引なところはあるが、いい子そうじゃないか。おまえがほれたのもなんとなく分かるような気がするよ。」
司は誠の言葉を聞いて、顔を赤らめた。
司「病気の具合はどうなんですか?」
誠「ちょっと心臓が悲鳴をあげてるぐらいだ。働きすぎかな。」
司「少しやせましたか?」
誠「ここのところ、忙しかったからな。神様が休めって言ってるのかもしれんな。」
司「そうですか。大丈夫そうで安心した。じゃ、俺はこれで。」
誠「まあ、そんなに急がなくてもいいじゃないか。せっかくあの子がお膳立てしてくれたんだ、もう少し話さないか?」
司「何を話すんだ。」
誠「家族なのに話すことがないなんて、悲しいな。」
司「お父様・・・」
誠「家を空けてばかりの私がいけなかったんだな。きっと・・・」
司は何の返事もしなかった。
誠「母さんに道明寺を捨てるって言ったそうだな。」
司「はい。お父様がなんと言っても、道明寺に戻るつもりはありませんから。」
誠「私はおまえ自身が決めろと言ったんだ。おまえが決めたことに口出しするつもりはない・・・何かも捨ててもあの子を選んだんだな・・・」
司「俺は子供の頃から、家族なんてどうでもいいと思ってた。類とそうじろうとあきらが言ってみれば俺の家族だった。他のやつらなんて、俺にぺこぺこして、俺ははっきり言って人として見てなかった。見られなかったんだ。みんな、俺の顔色をうかがって、何でも俺の言いなりだった。でも、あいつは違った。間違ったことははっきり違うって言うし、この俺をたたきやがった。それに俺に平気でばかって言うのはあいつだけだった。」司はそこで笑った。
司「みんな俺の地位や名誉にあこがれ、恐れたけど、あ
ゆきっち 2006/03/13 10:41:01
司「みんな俺の地位や名誉にあこがれ、恐れたけど、あいつはそんなもの関係なく、ありのままの俺を見てくれた。それに人の愛し方や大切さを教えてくれたのもあいつだった。だから俺は何もいらない。あいつさえそばにいてくれたら、他に何もいらないんだ。」
誠「おまえもずいぶん立派なことを言うようになったな。それにいい顔になった。私たちが親が教えてやらなければいけないことをあのお嬢さんがおまえに教えてくれたんだな・・・」
司「お父様・・・」
誠「ただこれだけは言っておく。おまえは道明寺家の名を捨てた。今までのような後ろ盾も何もない。その上であの子を守っていかなくてはならない。分かってるか?」
司「分かってるよ。それにそんなこと牧野に話したら、怒られる。あいつはいつでも対等でいたいんだ。守られるのは嫌いなんだ。」司は笑っていった。
誠「強いところは母さんに似てるかもな。」
司「やめてくれ。牧野は母さんみたいに冷たくない。あいつは自分を犠牲にしても他のやつを助けようとする。やさしいやつだ・・・ちょっとおせっかいのところはあるけどな。」
誠「ほんとにあのこのことが好きなんだな。うらやましいよ、おまえのことが。」
司「うらやましい?」
誠「素直に自分の感情を出せるおまえがな・・・」
司「俺はここにはもうこない。お母様に道明寺とは縁を切るって言ったのにここにきてたらおかしいだろ。」
誠「そうだな。母さんに見つかったら何言われるか分からんからな。」
司「それじゃ気をつけて。」
誠「ありがとう。おまえも頑張れよ。」
司が病室から出ようとしたとき、ドアが開き、だれかが中に入ってきた。

★★ 父と娘 ★★

司「ミミ?」
ミミ「大丈夫なんですか?」
司「大丈夫って?」
ミミ「牧野先輩が、道明寺先輩が怪我をしたからすぐ来てって・・・」
司「あいつ・・・」
誠「また、だまされたみたいだな。」
司「お父様!」
ミミ「そうさ。道明寺 誠さ。」
誠「司、今ミミって言ったな。もしかして・・・」
司「ああ、お父様の娘のミミだよ。」
誠「ミミ。こんなに大きくなって。赤ちゃんの時の写真を見たきりだったから、わからなかったよ。」
ミミ「失礼し
ゆきっち 2006/03/13 10:41:36
ミミ「失礼します・・・」ミミは病室を出ようとした。
司「ミミ、逃げちゃダメだ。会いたかったんだろ。今、逃げたら、もう会えないことだってあるんだぞ。」 司はそう言って、出て行こうとするミミの手をつかんだ。
司「二人ともちゃんと話したほうがいい。お互い逃げてちゃダメだ。」
誠「司・・・分かった。ミミと二人きりにしてくれないか?」
司「分かった。」司は、頑張れよという風にミミの肩を優しくたたき、病室を出て行った。
誠「ミミ、君には苦労をかけたね。すまない・・・」
ミミ「謝らないでください。母と二人、苦労してないとはいえませんが、幸せに暮らしてきましたから。」 ミミの頭の中には、言葉とは裏腹に小さい頃からのつらい思い出がよみがえっていた。
誠「そうか、何もしてやれないで、本当にすまない。言い訳に聞こえるかもしれないが、君のお母さんのことは本当に愛していたんだ。でも、私は弱くて、道明寺を捨てることは出来なかった。」
ミミ「謝らないでくださいって言ってるじゃありませんか。」
誠「すまない。」
ミミ「ほら、また。」二人は顔を見合わせて笑った。
誠「お母さんは元気にしてるか?」
ミミ「事件のことは?」
誠「知ってる。すべて私のせいだな。」
ミミ「母は、自分で決めて私を生んだんです。あなたのせいじゃありません。」
誠「ミミ、ありがとう。素直で優しい子に育ってくれたんだね。」
ミミ「全然素直で優しい子なんかじゃありません。父親がいないことをひがんで、何かあると、私にはお父さんがいないからだって、全部父親のせいにしてきました。母が夜も昼も働いて苦労しているのも、全部お父さんが悪いんだって・・・」
誠「働いてって?私は君たちが困らないように金銭的なサポートはしてきたんだが・・・」
ミミ「母はそのお金には手をつけていません。母は、お金を受け取ってしまえば、あなたとのことがすべて嘘になってしまうから、どうしても受け取れないって。今思えば、母の意地だったのかもしれません。」
誠「・・・」
ミミ「そんな母を見て育ったからか、私は逆に人を信じることが出来ませんでした。そうでしょ?母は、父を信じて裏切られたんですから・・・」ミミは声を詰まらせながら話を続けた。
ミミ「すいません
ゆきっち 2006/03/13 10:42:10
ミミ「すいません・・・自分を偽って、傷つかないようにいつも明るく振舞って、他人の目ばかり気にしていました。でも、そんなことしなくても、ありのままの私を受け入れてくれる人たちに出会ったんです。
その人たちはいつもまっすぐで、一生懸命で、こんな私を信じてくれました。その人たちといると嘘をついていた自分がなんだかバカらしくなって。父親がいないのは事実だし、自分ではどうしようもないし。父親がいなくても、母も自分を心配してくれる人たちもいるんだって。そう思ったら、父の子とは気にならなくなりました。いつまでも、恨んでても何も始まりませんから。」
誠「ミミ・・・つらい思いをさせてすまない。」
ミミ「もう謝らないで下さい。お父さんとは呼べないけど、あなたのことは恨んでいませんから。」ミミは涙を流しながらも笑顔で言った。
誠「会えてよかった。本当に。」誠は心からそう思った。
ミミ「ここにくるまであなたに会うつもりはありませんでした。私があなたを探そうとしたから、母があんな事件をおこしてしまった。だから会わないって決めてました。でも、今は会えてよかったと思ってます。なんだかすっきりしました。」
誠「ミミ・・・」
ミミ「それに、母は小さい頃からお父さん似だって言ってたけど、全然似てませんね。うそつきって言ってやらなくっちゃ。」ミミはそう言って笑って見せた。
誠「強いんだね。」
誠は、自分を気遣い、冗談を言って笑わせようとするミミのことが、たまらなくいとおしくなった。
ミミ「牧野先輩を目指して、頑張ってますから!!」
誠「司の彼女の?あの司を手なずけるくらいだから、相当強そうだな。」
ミミ「はい、強くて、優しくて、とってもあったかくて、私は大好きです。」
ミミが急に立ち上がって言ったものだから、誠はびっくりした。
その顔があまりにもおかしくて、ミミは笑い始めた。
それを見て誠も笑った。
二人とも、長い間のわだかまりも解け、こころから笑った。

司は廊下に出ると、つくしを探した。
柱の影に隠れていたつくしは、司と目が合うと、とっさに逃げ出した。
司「待て、牧野!!」司は、つくし目掛けて、一直線に向かってきた。
椿「待ちなさい、司。つくしちゃんだけが悪
ゆきっち 2006/03/13 10:43:37
椿「待ちなさい、司。つくしちゃんだけが悪いんじゃないの。早まらないで。」
司は、つくしのところまでくると、手をあげた。
椿「司!!」 タマ「司坊ちゃん!!」
司は、振り下ろした手で、つくしの頭を軽く二回たたいた。
司「もう絶対こんなことするな。分かったな。どれだけ心配したか分かるか?」
つくし「ごめん。道明寺。」
司「牧野の優しい気持ちは分かってる。おまえは親父たちと仲良くさせたいんだろうが、俺は道明寺を捨てた人間だ。けじめをつけなきゃ、意味ないだろ?」
つくし「やっぱりダメなの、親子なのに・・・」
司「これだけはおまえの頼みでも聞くわけにはいかない。でも感謝はしてる。親父と話も出来たし、ミミのことも。あれもお前の仕業だろ?」
つくし「うん・・・」
司「ありがとう。親父もきっと喜んでると思う。」
タマ「昔の坊ちゃんだったら、殴ってますね。」
椿「それだけ、つくしちゃんに惚れてるのよ。」
司「姉貴!!」
つくし「あ、ミミ。こっちこっち。」つくしは病室から出てくるミミを見つけ、叫んだ。
ミミ「牧野先輩。」ミミは走ってやってきた。
椿「父のこと、許してやってね。」椿はミミに言った。
ミミ「そんなこと言わないでください。もうなんとも思ってませんから。」
椿「ありがとう。ちょっと父の具合を見てくるわ。タマ、行きましょ。」
椿とタマは病室の方に歩いていった。
ミミ「外に出ませんか?」三人はベンチに腰掛けて話を始めた。
ミミ「牧野先輩、今日はありがとうございました。あの人に会って、なんだかすっきりしました。」
つくし「ちゃんと話は出来た?」
ミミ「はい。ずっと私に謝ってました。父にあったらちゃんと話が出来ないかと思ってましたけど、意外と冷静に話が出来ました。自分でもびっくりするくらい・・・あれ、おかしいな。悲しくないのに。涙が・・・」 ミミの目から大粒の涙が次から次から出てきた。
つくし「きっと緊張してたのよ。ミミ、頑張ったんだね。」
そう言って、つくしがミミの頭を優しくなでてやると、ミミはつくしに抱きついて泣き始めた。
つくし「偉かったね。頑張ったんだね。もう大丈夫。もうそんなに頑張らなくても、大丈夫だから
ゆきっち 2006/03/13 10:44:24
つくし「偉かったね。頑張ったんだね。もう大丈夫。もうそんなに頑張らなくても、大丈夫だから。」
ミミは緊張の糸が切れたのか、なかなか泣き止まなかった。
つくしは、まるで小さな子供にするように、黙ってミミを抱きしめていた。
そんな二人を司も優しい表情で黙ってみていた。
つくし「落ち着いた?」しばらくたって、ようやくミミの涙は止まった。
ミミ「はい、すいませんでした。」
その顔は、すっきりとして、今日の澄み切った空のようにすがすがしかった。
つくし「いいのよ。逆につらい思いさせちゃったかな?急だったから、心の準備も出来てなかったよねきっと。騙し討ちみたいなことして、ほんとにごめんね。普通にいっても、ミミ、私のこと気にして、きっと会おうとしないと思ったから・・・」
ミミ「きっとそうですね。会わないって決めてたから・・・」まだ赤い目をしてミミが言った。
つくし「さすが兄妹ね。頑固なところは似てる。」
司「頑固は余計だ。それに俺はお前ほど、頑固じゃないからな。」
つくし「あんたに言われたくない。」
司「なんだと!!」ミミを挟んで、いつものパターンでけんかが始まった。
ミミ「二人ともやめてください。恥ずかしい。みんな見てますよ。」
司とつくしの姿を病院に向かう人達がちらちらと見ては笑っていた。
急に恥ずかしくなった司とつくし、ミミの三人は、急いで病院を離れた。
その日から、一週間ほどして、誠は退院した。

つづく
ゆきっち 2006/03/14 10:02:59
皆さん、おはようございます。
今日はどなたもいらしゃってないので、ちょこっと寂しいでゴザイマス。
香港コンサも近づき、何かと皆さん、お忙しいのでしょうか?
参戦される皆さま、体調管理に十分気をつけ、忘れ物ないよう、チェックチェックしてくださいね。
皆さんがコンサに白熱している間、地道に執筆活動を続けてま~す。
と言いつつ、本日、書き溜めていた妄想原稿がそこをついたため、執筆日にあてたいと思いますので、お休みにさせていただきます。
あしからず。。。
あんみつ 2006/03/14 20:21:43
ゆきっちさん*☆*

こんばんはo(*'▽'*)/☆゜'・:*☆

みなさんコンサ準備と、コンサの為に休みをずらしたりで仕事がぎっしりで忙しかったりしてるのでしょうね。
あんみつもその一人ですが、ここのスレは毎日欠かさずチェックしてますょ!!
寂しいなんて思わないで下さいΣd(・ω・´。)

あんみつは慎吾君の死が寂しかったですー((o(;□;`)o))
でも、慎吾君の死がこれからの類にとってどんな影響があるのかが見所ですね!
あい 2006/03/14 20:29:40
こんばんは~
みなさん多忙なのでしょうかね~?
もうすぐ卒園ですね。お天気だといいけど!
慎吾がしんでしまったあたりも読めてないい~
時間がーーだんなさんが帰ってくるまで
少しよんじゃお~^^
ゆきっち 2006/03/15 10:10:44
~あんみつさん
コメント、ありがとうございます。
多忙な中、ほんとありがとです。
あんみつさんも香港コンサ参戦組?
後もう少しだね。
体調に気をつけて、楽しんできてくださいね。
ゆきっち 2006/03/15 10:12:35
~あいさん
ほんと後もう少しだね。
私は20日が卒園式なんだけど、天気予報だと今のところは雨マークついてません。
私もお仔も雨女なので、毎日天気を気にしております。
ゆきっち 2006/03/15 10:14:35
皆さん、おはようございます。
昨日、原稿を執筆しようと思っておりましたら、なかなか思うようにできず、書けておりません。
今日も今から幼稚園に行かなきゃいけなので、無理かも。。。
コメント求めておきながら、自分がこんなではいけませんね。
ごめんなさ~い。
あい 2006/03/15 12:57:01
ゆきっちさん
こんにちは、20日は晴れますように!天気予報が晴れ
だから、大丈夫そうですね、うちは17日です。春休みに入ったら
春の憂鬱ともおさらばしたいところですね。
休みに入ったら、もうちょっと朝がだらだらできるので
楽しみです。(なまけものなんで)
ゆきっち 2006/03/16 11:36:18
~あいちゃん
17日なんだ。今日の雨が残らないといいね。
あともう少しで小学生か~。早いね。
下のお仔ちゃまは、4月から幼稚園だったっけ?
4月からはお互いちょこっと自由の身?
あい 2006/03/16 18:01:06
ゆきっちさん
そう4月から、ちょっこっと自由を楽しもうね~!
ゆきっち 2006/03/17 10:33:24
皆さん、おはようございます。
今日は金曜日というのに、今週は1日しか更新してませんね。
すいません。
どうも今週は体調がすぐれないせいか、妄想がわいてこないんですよね。
今日の夜、だんな様がお出かけなので、その間にせっせと執筆したいと思います。
今日の夜、こそっと更新していることをお祈りください。

広島のみなさん、今日は貴重な晴れ間のようですので、お洗濯、お出かけなどなど、用事は今日済ませたほうが良いんですって。
私も、明日行く予定にしていた美容院に今日行って参ります。
美容院って、雨の日に行きたくないんですよね。
これって、私だけかな?
ちっぴー 2006/03/17 17:48:10
☆いつもありがとうございます。
ご無沙汰してます。覚えてもらってますでしょうか?ちっぴーです。毎日欠かさずみていま~す。2つの話が更新され”一見で二度おいしい”みたいな。(^^)(なら、カキコしろって)いつもは、こちらに来るのが深夜なのですが、今日はうちの仔の卒業式だったので早くにのぞいてみました。こちらは(滋賀で~す
)、朝から大荒れの天気でした。ホントは着物を着る予定でしたが、やむなくスーツで行ってきました。2年前に買ったのに、自分の体を詰め込むのが大変でした(爆)。香港コンサにいけないストレスが私を食に駆り立てたのでしょうか(笑)。感動的な卒業式で、先生も子供たちも大泣きで、こちらももらい泣きでした。ゆきっちさんちももうすぐですよね。なんか、いつもと違う我が子にあった感じですよ。執筆活動は、ぼちぼち進めてくださいね。まずは、体調を整えて、応援してます。
ユウキ 2006/03/21 00:50:07
こんにちは~
体調が優れないとのことですが、その後どうですか?
ゆっくりマイペースで更新して下さいねぇ、健康が一番です!!

そう!あたしも雨の日に美容院行くの嫌ですっ
何でかと言うと湿気でせっかくキマッタ髪型も台無しですから~(笑)
湿気は大敵です!!
ゆきっち 2006/03/22 10:57:02
皆さん、お久しぶりです。
娘の卒園式も無事終わり、やっとここにこれました。
久しぶりなので、すっかり後ろの方に追いやられてたので、後から、前の方に移動させとかなきゃっと・・・
今日こそは何としても更新せねばです。
ゆきっち 2006/03/22 11:02:08
お久しぶりの更新です。

それでは早速、
勝手に妄想小説 『 流星雨 花沢類篇 』No.29

★テツの消息

泰子から連絡があったのは、慎吾の葬儀から一週間後のことだった。
病院に挨拶に行くというので、類もいっしょに行くことにした。
類は泰子とは違う目的で病院を訪れた。
泰子が小児科を尋ねている間、類は内科の病棟へと向かった。
内科の看護士長のところへ行くと、類はこう切り出した。
類「オヒサシブリデス。オボエテイマスカ?」
看護士長「たしか、以前、こちらに田中さんを訪ねていらしゃった方ですよね?」
類「ハイ。」
看護士長「イケメンは忘れません。」そう言って、看護士長の森本は笑った。
類「イケメン?」
看護士長「あなたがステキな男性だってことです。」
看護士長がニコニコしているので、類も自然と笑顔になった。
看護士長「今日は私に何か御用でも?デートのお誘いですか?」
この看護士長、なかなかユーモアのある人らしい。
類「イズレキカイガアレバ。キョウハ、タナカテツヤサンノ、レンラクサキヲゴゾンジナイカトオモイマシテ。」看護士長の冗談を軽くかわして言った。
看護士長「田中さんの連絡先をお聞きになってどうするおつもりですか?」
類「ハナシテオキタイコトガアッテ・・・」
看護士長「話しておきたいこと?差し支えなければ、お話聞かせてもらえませんか?」
類「トモダチガナクナッタンデス。トテモタイセツナトモダチガ・・・」
看護士長「宮沢慎吾くんのこと?」
類「!」
看護士長「どうして知ってるのかって顔ね。ここでは古株でね。たいていのことは知っています。あなたが宮沢慎吾くんの渡米費用を出されたこともね。」
類「・・・」
看護士長「田中さんの連絡先をお教えしたいのは山々ですが、個人的なことはお教えできないことになってます。」
類「ダレニキケバ、オシエテモラエマスカ?」
看護士長「誰に聞いても分からないかもしれませんね。あなたもご存知でしょ。田中さんが・・・」
類「ホームレスダカラデスカ?」
看護士長「あなたに会いたくないかもしれない。それでも会いに行きます
ゆきっち 2006/03/22 11:03:45
(メッセージは削除されました)
ゆきっち 2006/03/22 11:06:31
切れちゃいました。続きです。

看護士長「あなたに会いたくないかもしれない。それでも会いに行きますか?」
類「ハイ。」
看護士長「そう・・・」そう言って看護士長は少し考え込んだ。
看護士長「OO公園ってとても大きな噴水があるんですって。以前田中さんに聞いたことがあるわ。」
類「アリガトウゴザイマス。」
看護士長「今のは私の独り言、ね。」
類「ハイ、ワカリマシタ。ボクモヒトリゴトデスカラ。ホントウニ、アリガトウ。」
看護士長との話を終えると、類は小児科へと向かった。

★冷たい態度

類が小児科に行くと、ちょうど泰子が慎吾の担当医だった玉田の診察室から出てきたところだった。
泰子「本当にありがとうございました。」泰子は頭を深々と下げ、玉田に礼を言った。
玉田「僕のほうこそ、力が足りず、すいませんでした。」
泰子「いえ、先生にはずいぶんとお世話になりました。ありがとうございました。」
玉田「あまり気を落とさないようにね。」それは泰子を気遣う玉田の暖かい言葉だった。
玉田が類に気付き、軽く会釈した。類も軽く会釈を返した。
二人はそれ以上何も話そうとしなかった。
その後、類と泰子はナースステーションに立ち寄り、看護士たちにもお礼を言った。
類は意識していなかったが、目はいつしか奏を探していた。
それを敏感に泰子は感じ取っていた。
看護士「何と言ったらいいか・・・ ほんと残念です。」
奏の姿はそこにはなかった。
泰子「いいえ、皆さんには良くしていただいて、慎吾も喜んでいたと思います。」
その時、奏と後輩の看護士の渡辺がナースステーションに戻ってきた。
泰子「野川さん・・・」
奏「この度はご愁傷様でした。」そう言って奏はナースステーションに入っていこうとした。
以前にもまして、冷たい印象を与えた。
泰子「・・・それだけですか・・・ 慎吾はあなたのことを慕っていました。その慎吾が死んだんですよ。あなたはなんとも思わないんですか!」慎吾が亡くなった悲しみと類のこともあり、泰子は奏に感情的に言った。
奏「慎吾くんのことはお気の毒に思います。でも、患者さんは慎吾くんだけでは
ゆきっち 2006/03/22 11:08:03
またまた切れちゃいました。続きです。

奏「慎吾くんのことはお気の毒に思います。でも、患者さんは慎吾くんだけではありませんから。」
『 パシ! 』静かな病院に乾いた音が響いた。
泰子が奏の頬を強く叩いていた。
類「・・・」とっさのことに類は何もできなかった。
渡辺「何するんですか!」渡辺が奏より先に言った。
泰子「あなたって冷たい人ですね。」
渡辺「何を言うんですか!先輩は・・・」
奏「渡辺さん!もうよろしいでしょうか?仕事がありますから。」奏は渡辺の言葉をさえぎり、何事もなかったように立ち去ろうとした。
類「僕はあなたが分からない。今のあなたは好きにはなれない・・・」
奏の背中に向かって言った。
しかし奏は最後まで類を見ることはなかった。

つづく
ゆきっち 2006/03/22 11:12:26
続きまして、こちらも久々、流星3でございます。

それでは早速、勝手に妄想『 流星花園3 』はじまりはじまり~

★★ 最高のプレゼント ★★

誠が病院を退院した次の日
司「昨日、親父が退院したって、姉貴から電話があった。」
つくし「よかったね。」
司「ああ・・・ 司は恥ずかしそうに返事をした。」
美作「おはよう!!」
司「どうした、こんな朝早く。」
つくし「何かあったの?また夫婦喧嘩?」
美作「なんにもないよ。おまえらまた忘れてるだろ。」
つくし「忘れてるって・・・あ~!!花沢類!!」
美作「会って話そうと思ってきたのに。なんだよこの扱いは!!」
つくし「ごめんごめん。バタバタしてて、それで類の具合は?」
美作「怪我はたいしたことないけど、日本の病院だろ。言葉が通じないことがあって苦労してるみたいだぞ。」
つくし「こっちの病院にかわれないのかな。」つくしは司を見て言った。
司「どうかな。分かんないな。」
美作「司に聞いても無駄だ。入院なんてあの時しかしてないし、あんときも犬並みの回復力ですぐ退院したからな、病院のことなんて分からないよ。」
司「あきら、ばかにしてんのか!」
美作「ばかになんかしてないよ。お前は強いって誉めてるんだ。」
美作は必死に笑いをこらえながら言った。
つくし「誉めてない。美作、肩が揺れてる。笑いすぎ。」
そう言いながらつくしも笑っていた。
司「おまえら、いいかげんにしろよ。」
美作「悪い、悪い。類のことだけど、退院したら、しばらくこっちにいるって。きっと年明けになるな。おまえらにもよろしく伝えてくれって。」涙目で美作は言った。
司「とりあえず、怪我がたいしたことなくて良かった。」
つくし「ほっとしたね。美作、ありがとう。」
美作「俺たち、F4は誰かに何かあったら、すぐ飛んでいく決まりだからな。類が戻ったら、パーっと騒ごうぜ。」
司「おう。」
美作「そろそろ行かなきゃ。今からシノとデートなんだ。おまえらは、まじめに働けよ。」
美作は、手を振って去っていった。
つくし「爽やかだね。」
司「この前まで仕事が出来
ゆきっち 2006/03/22 11:13:06
司「この前まで仕事が出来ないって落ち込んでたとは思えねーな。」
つくし「あの美作でも落ち込むこと有るんだ。」
司「なあ、牧野。俺たちもデ、デー、デー・・・」
つくし「デーがどうしたの?何?」
司「デ・デートしないか?」司はやっとの思いで言った。
つくし「デートって?」司があまりにも照れながら言うので、つくしの方も変に緊張してしまった。
司「明日の夜、デートするからな。」
つくし「う・うん。分かった。」
その後、しばらく二人はぎくしゃくしたままだった。

次の日は、何事もなく一日が過ぎていった。
司「牧野、俺、先に出てるからな。」それだけ言うと、司はさっさと出ていった。
つくし「何よ。後かたづけも終わってないのに!」
文句を言いながらも、片づけを済ませ、つくしは外に出た。
店の前には、一台の車が止まっていた。車の窓が開き、中から司が顔をのぞかせた。
つくし「道明寺、どうしたのこの車?!」
司「あきらに借りたんだ。」
つくし「どうして?」
司「どうしてって・・・昨日、デートだって言っただろ。」
つくし「あ~、忘れてた。」
司「おまえな・・・まあいい。早く乗れ。」
二人を乗せた車は、夕闇の中に消えていった。

つくし「ねえ、道明寺、どこに行くの?」
司「あともう少しだから、黙ってろ。」
つくし「黙ってろって・・・」
司「着いたぞ。」
つくし「ここどこ?」つくしは、車のドアを開け、外に出ようとした。
司「牧野、待て!!俺が行くまで待ってろ。」司は車から降りると、助手席側にやってきた。
司「いいか牧野。目をつぶって俺がいいって言うまで、絶対開けるなよ。」
つくし「どうしてよ。目つぶったら、怖いじゃない。」
司「いいから、言うとおりにしろ!!」
つくしはしかたなく司の言うとおりにした。
司に手を引かれ、おそるおそるつくしは前に進んでいった。どうやら山のような所を上がっているようだった。
司「牧野、いいぞ。」
つくしは、目を開けた。つくしの目には、夜空に光る星たちと遠くに輝く家々の明かりが飛び込んできた。星空との堺が分からないくらいきれいに輝い
ゆきっち 2006/03/22 11:13:41
つくしは、目を開けた。つくしの目には、夜空に光る星たちと遠くに輝く家々の明かりが飛び込んできた。星空との堺が分からないくらいきれいに輝いていた。
つくし「きれい・・・」つくしは無意識に言っていた。
司「きれいだろ。この場所見つけるの、大変だったんだぞ。」司は照れながら言った。
つくし「すごいきれい。ありがとう。」
司「今日はやけに素直だな。」
そんなことを言われても、つくしは自然と腹が立たなかった。
つくしは、自分のためにここを探した司の気持ちが本当にうれしかった。
司「牧野、ここでちょっと待ってろよ。」司は今来た道を降りていった。
しばらくして、司が手を後ろにして戻ってきた。
つくし「何隠してるの?」
司は、後ろに回している手をゆっくり前に持ってきた。
司の手には、花束が握られていた。
つくし「これ、私に?」
司「他に誰がいるんだ。早く、受け取れ。」
司はつくしに花束を渡しながら、
司「牧野、誕生日おめでとう。」と言った。
つくし「え?」
司「やっぱり忘れてたか。今日はおまえの誕生日だろ。」
つくし「そうだった。今日は私の誕生日だった。だからここに?」
司「今の俺には、こんなことしかしてやれない。ごめんな。」
つくし「ううん。十分だよ。本当にうれしい。ありがとう。」
そう言ってつくしは司にキスをした。
司「なんだよ。いきなり。びっくりするだろ。」
つくし「今日はびっくりさせられっぱなしだから、お返し。」
司「じゃー俺もお返しだ。」
司は夜空に向かって、大きな声で「愛してる」と叫んだ。
つくしも同じように「愛してる」と叫んだ。
幸せな時間が、司とつくしを優しくつつんだ。

★★ 天の助け? ★★

二人が家に着いたのは、真夜中近くだった。
司「遅くなったな。ま、明日から店休みだから、ゆっくり寝られるな。」
そう言って、司は大きなあくびをした。
つくし「道明寺、今日、いっしょに寝てもいいかな?」
司「いっしょにって?え?」
司はことの重大さにまだ気付いていないようだった。
つくし「ちょっと着替えてくるね。」
つくしは自分の言っ
ゆきっち 2006/03/22 11:14:31
つくしは自分の言ったことにびっくりして、すぐに部屋に入ってしまった。
司は、やっと事態が飲み込めてくると、得意のダンス(司ダンス)を始めた。
つくしは、ああ言ったもの心の準備が出来ず、三十分も部屋から出られなかった。
意を決して、部屋から出ると、ソファーに司が座っていた。
司「おせーよ。」と言いつつ、つくしの顔は見られなかった。
つくし「ごめん。」二人は目を合わすことが出来なかった。
気まずい沈黙が続いた。つくしは穴があったら入りたい気分になっていた。
司は大きく深呼吸をして、つくしに近づこうとしたとき、玄関のチャイムがけたたましくなった。
司「誰だよ。こんな夜中に!!」司は、不機嫌な顔で玄関に向かった。つくしもその後についていった。
その間も、チャイムは鳴り続けていた。
司「誰だよ。こんな時間に。」司はぶっきらぼうに言った。
滋「あたし、あたしだよ。」
つくし「滋さん?滋さんなの?」
滋「はーい。滋さんです。」どうやら滋は酔っぱらっているようだ。
つくし「道明寺、開けてあげて。」
司は、超不機嫌な顔で門を開けた。
滋「つくし、司、こんばんは~」滋は、つくしに抱きついた。
つくし「どうしたの、滋さん?酔っぱらってるの?」
滋「はーい。大河原 滋、酔っております。つくし、今日はここに泊めて~」
司の機嫌がさらに悪くなっていったのはいうまでもなかった。
酔っぱらった滋を司は軽々抱き上げ、つくしの部屋へと運んだ。
どうやらつくしの勤労処女は守られたようだった。
司のことは好きだが、どうも一歩が踏み出せないと思っていたところに、滋の出現である。司には悪いが、つくしは内心ほっとしていた。
とりあえず、今日はつくしと滋が同じ部屋に寝ることになった。

つくし「滋さん、どうしたのこんなに酔って。」
滋「何でもないの。ただ酔いたかっただけ・・・」
つくし「何かあったんでしょ?でないと、こんな夜中にSPもつけずに、こんなところに来るわけないもの。」
滋「う~ん、難しいことは今考えられない。とにかく眠い。寝る。」
滋はそう言うと、本当に眠り始めた。
つくし「もう
ゆきっち 2006/03/22 11:15:12
つくし「もう布団もかけずに。世話のかかるお嬢様ね。」
つくしは滋に布団をかけてやり、自分も床についた。
その夜、司一人、眠れぬ夜を過ごした。

★★ 初めての気持ち ★★

次の日の朝
滋「おはよう、つくし、司。」
つくし「おはよう、滋さん。良く眠れた?」
滋「うん。ところで何で私、ここにいるの?」
司「覚えてねーのか。昨日のこと。」眉間にしわを寄せて司が言った。
滋「いつもの店で友達と飲んでて、その友達が帰った後も一人で飲んで、そこまでは覚えてるの。その後のことはまったく覚えてない。」
つくし「よくここまで無事たどり着けたね。」
滋「つくしに会いたいって思ってたから、ここに来ちゃったんだね。わ~、おいしそう。いただきます。」
滋は、つくしが用意した朝食を食べ始めた。
滋「司、食べないの?おいしいよ。」
司「知るか!!」超不機嫌な司は、朝食を食べる気分ではなかった。
滋「怖い。つくし、どうして司、あんなに機嫌が悪いの?またけんかでもしたの?」
司「誰のせいで・・・あ~、ちょっと散歩してくる!!」司は朝食も食べずに、出て行ってしまった。
つくしはそんな司を見て、かわいそうではあったが、おもしろくてついつい笑ってしまった。
滋「つくし、何笑ってんの?どうしたの?」理由を知らない滋は、笑っているつくしをきょとんとした顔で見つめていた。
つくし「何でもないの。滋さんには関係のないことだから。気にしないで。ところで、滋さんのほうこそ、何かあったの?」
滋「何かあったようななかったような・・・」
つくし「何、それ?」わけがわからず、つくしは聞いた。
滋「最近、私おかしいの。ずっとある人のことが頭からはなれないの。」
つくし「ある人って、男の人?」
滋「うん。変だよね。どうしちゃったんだろ。」
つくし「ちっとも変じゃないよ。その人のこと、好きなんじゃないの?」
滋「好き?私が?あいつを?まさか。」滋はびっくりした顔で言った。
つくし「じゃあ嫌い?」
滋「嫌いじゃないけど。まさか。そんなはずない。きっと。」
つくし「滋さん、言葉が単語になってる。落ち着いて。」
滋「司の時と全然違う
ゆきっち 2006/03/22 11:15:52
滋「司の時と全然違うよ。あの時は、私のことを当然好きになるって思ってたし、その自信もあった。いっぱい努力もした。」
つくし「今は?」
滋「今?遊びに行ったり、お酒のみに行ったりしてるけど。別にデートってわけじゃないし。あいつといると楽しいし、面白いから、好きとかそんなんじゃなくて、ただいっしょにいたいなあって。」
つくし「いっしょにいたいって思うって、好きってことじゃないの?」
滋「まさか。私があいつのことが好き?友達なのに?」
つくし「滋さん・・・」
滋「つくし、どうしよう。つくしに言われたらそんな気がしてきた。そういえば、会ってるときは楽しいし、会えないときは寂しい。声が聞きたくて、電話したこともある。これって良く考えたら、典型的な恋愛症状だよね。あ~、どうしよう。つくし、どうしたらいい?」
滋は、パニックをおこしていた。
つくし「滋さん、落ち着いて。どうしたらいいっていわれても。私も恋愛経験豊富なほうじゃないし、道明寺だって同じだし・・・。」
滋「そうだよね。いつもつくしに頼ってばかりじゃいけないよね。でも、どうしたらいいんだろ。司の時はがんがんいけたのに。がんがんいって嫌われたら、いやだし・・・」
つくし「本当に好きなんだね。」
滋「ここにきて、どんどん好きになってきた。」
つくし「滋さん、かわいい。」つくしは何とかしてあげたい気分になった。
つくし「そうだ。恋愛の達人に聞いてみよ。」
滋「恋愛の達人?」滋はいやな予感がした。
つくし「うん。美作か西門に相談してみよ。あの二人なら恋愛経験豊富だし、少なくとも私よりはいいアドバイスしてくれるんじゃないかな。」
滋「だめ。西門は絶対ダメ。」滋は大きな声で言った。
つくし「それってまさか・・・」つくしは自分の恋愛には鈍感なのに人のことになると敏感だった。
つくし「滋さんの好きな相手って?プレイボーイの西門そうじろう?」
滋は、肯定も否定もしなかったが、黙っているところを見れば認めているようなものだった。
つくし「えーーーーー!!!!!」
つくしは、驚きのあまり倒れるかと思った。
滋「誰にも言わないで。もちろん司にも。」
つくし「西門は滋さんの気持ちに気付いてないの?」
ゆきっち 2006/03/22 11:16:25
(メッセージは削除されました)
ゆきっち 2006/03/22 11:17:10
(メッセージは削除されました)
ゆきっち 2006/03/22 11:19:37
滋「自分でも気付いてなかったぐらいだから、たぶん知らないと思う。」司のときとはうって変わって、弱気な滋である。
つくし「西門か。最近彼女作ってないみたいだけど、どうしたらいいんだろ。いいやつだけど、恋愛となると・・・」
滋「いいの。つくし。西門と付き合いたいって思ってるわけじゃないし。それに西門には好きな人がいるの・・・ごめん、取り乱して。今のことは忘れて。」
ちょうどそのとき、司が散歩から帰ってきた。
司「滋、まだいたのか?」
滋「いちゃ悪い?機嫌は直ったの?」
司「まあな・・・」
滋「まあ司の場合、大抵機嫌が悪いからいつもと同じか。」
司「ほっとけ!!」
滋は元気に振舞っているが、つくしには空元気にしか見えなかった。

つづく
あい 2006/03/23 19:43:49
ゆきっちさん 更新ありがとうーー!
香港も盛り上がってるけど、ここでも流星はなし
みて静かにもりあがってまーす。。
でた!司ダンスーーーーーー!いえ~い!
あんみつ 2006/03/29 21:49:47
ゆきっちさん☆彡

こんばんは~!25日に香港から戻ってきて仕事がびっしりでここにお邪魔もできませんでした…。でも、今やっと22日の更新分を読ませていただきましたよ~゜。(*^▽^*)ゞ

結構シリアスな内容になってきましたね…流星雨っぽいというか。流星雨って、本編と比べてかなりシリアスだったから。
類だけじゃなくて、キャラクターそれぞれに抱えている事があって…。
次の更新を楽しみにしてますョ*.♪。★*・゜・*♪
ちっぴー 2006/03/31 02:01:38
ゆきっちさん
お元気ですかー?この頃お見かけしないので、ちょっぴり寂しかったりして~。春休みに入って仔のお世話が大変かな?それとも、妄想中とか・・・。我は、毎日upされる香港コンサ情報に勝手に妄想加えて壊れてます。でも、やっぱり生じゃないとね。日本コンサのといには、香港の分もはじけましょうね。て、小心者の我は、生旭見たらフリーズしたりして(笑)
よっしー  2006/04/06 11:51:25
(メッセージは削除されました)
よっしー  2006/04/06 11:53:38
ゆきっち~☆
お元気??????春休みも終わったね~♪
いよいよ・・・身軽に??????

落ち着いたら遊ぼうね~☆
更新も楽しみにしとるよ~~~~~ん♪
かおるん 2006/04/10 00:05:54
ゆきっちさん、こんばんは。
香港から戻ってやっと落ち着いて続きを読みに来たんだけど。。
お忙しいのかな~?体調崩したりしてないですか??
あんまり無理せず、、でも更新されるの楽しみに待ってますね♪

ちょっとこの場をお借りして。
よっしーさん、遅くなりましたが
香港の件では大変お世話になりありがとうございました♪
お会いする事もお話しする事も出来なかったけど、次は是非!!
これからも何かあったらまた声かけて下さいね~~
ビビアン 2006/04/10 07:37:59
***ゆきっちさん***
おはようございます。
日曜日のオフ会いけなくなっちゃいました(涙)
主人のおばあちゃんの法事が、本当は、来週だったのに、今週の日曜日に繰り上げになって・・・
昨日母から電話があって、えぇーーって感じで、でも母は、無理しなくてもっていってくれたのですが、その外野の親戚は・・・なので、今朝よっしーさんにカキコしました。
本当についてない・・・香港から帰ってからは、携帯は、二台壊すし・・買ったばかりの靴は、壊れるし・・で、止めがこれかなぁーー。。。名刺も作り準備OKにしてたのに・・・ショックです
また、あるかなぁーー絶対参加したいです。。。
今携帯壊れてて・・・新しいの買ったらメールしますね。。。
ゆきっち 2006/04/11 10:12:33
皆さん、ご無沙汰してしまって、すいません。
ふたりのお仔の入園・入学に追われ、その上、体調不良(といっても病気じゃなく、だるい感じ)で、PCからすっかり遠のいておりました。
今日から、下の仔も幼稚園に通い始め、一安心でございます。
執筆活動も、スランプか(素人のくせに生意気にすいません・・・)思うように、沸いてこず、一時休戦しておりました。
今日からまたぼちぼち書き始めようかと思っておりますので、またよろしくお願いします。

香港コンサ参戦の皆さま、たのしい時間、えきさいてぃんぐな時間、過ごされましたか?
また機会があれば、お話聞かせてくださいね。
ゆきっち 2006/04/11 10:15:50
ビビアンさん
広島の方でもチラッと見ましたが、オフ会残念でしたね。
法事とか言われたら、嫁の立場としてはどうしようもないですよね。
私も記念すべき第1回のオフ会の時に、そういう状況に立たされ、そのときは上手い具合に日にちがずれて、参加できました。
なので、気持ちはよく分かります。
オフ会はこれからも続いていくと思うので、元気出してくださいね。
また会える日を楽しみにしております。
ゆきっち 2006/04/11 10:30:05
永らくお待たせいたしました。
『流星雨 花沢類篇』本日から再開でございます。

それでは早速、
勝手に妄想小説 『 流星雨 花沢類篇 』No.30

★ テツとの再会

類は次の日、看護士長の言っていた公園へ行った。
そこは中央に大きな噴水があり、みどりの多い公園だった。
そのみどりの間に、ブルーシートが所々に見え隠れしていた。
その一つずつに目を凝らし、類はテツを探した。
半分くらい見て歩いたろうだろうか、ひげこそ伸びていたが、そこに見覚えのある顔を見つけた。
類「テツ?」類は半信半疑で聞いた。
その声に反応して、その男は振り返った。
テツ「ひ・人違いですよ・・・」テツはハッとしてすぐ類に背を向けた。
類「テツニハナシガアッテキタンダ。」
テツ「わしには話すことはない。」背を向けたまま言った。
類「シンゴガ・・・シンゴガシンダ・・・」
テツ「慎吾が!」テツは振り返った。
テツ「病気治すのにアメリカに行ったんじゃないのか!」
類「タイリョクガモタナカッタ・・・」
テツ「どうして!あんないい子が死んで、こんな老いぼれが生きてるんだ!」
テツはその場にうずくまり、泣き始めた。
類「テツ・・・」病院で見た明るいテツはそこにはいなかった。小さくなったその背中はずいぶん年老いて見えた。
類は何も言わず、だまってテツが泣いているのを見つめていた。
テツ「兄ちゃん、すまなかったな。わざわざ知らせてくれてありがとな。」
しばらくして、鼻をすすりながらテツは言った。
類「テツトシンゴトボクハ、オクジョウナカマダカラ。」
テツ「そうだったな・・・ なあ、兄ちゃん、慎吾は天国で何してっかな?もう苦しむこともないんだよな・・・」
類「キットテンゴクデ、イロンナコトシテル。」
テツ「あいつのことだ。友達でも作って、楽しくやってるだろうな。」
類「アア。」二人は空を見上げた。空はどこまでも青く、悲しいほど澄み切っていた。
テツ「兄ちゃん、ほんとありがとな。もう会うこともないだろうが、元気でな。」
類「テツ、コンナセイカツヲシテタラ、マタビョウキニナッテシマウ・・・ ボクトイッ
ゆきっち 2006/04/11 10:33:45
切れちゃいました。続きです。

類「テツ、コンナセイカツヲシテタラ、マタビョウキニナッテシマウ・・・ ボクトイッショニイカナイカ?」類はホームレス姿のテツを不憫に思い、優しさで言った。
テツ「兄ちゃん、あんたにゃ悪いが、同情はいらない。ほっといてくれ!」
類はテツの剣幕に驚いた。
テツ「ここにいる連中は多かれ少なかれ、何か事情があってこうしてる。わしだってそうだ。だけどあんたに同情される覚えはない。帰ってくれ!」
類「ゴメン。ボクハナニカオコラセテシマッタヨウダネ・・・」
テツ「こっちこそ怒ってすまなかった。兄ちゃんは悪くないのにな。」
テツ「わしも昔は社長と呼ばれてバリバリ働いてたことがあった。悪いこともずいぶんやった。その頃は、わしにも家族ってものがあって、帰る場所があった。でも仕事が優先、そういう時代だったんだろう。家族のことは二の次。それが美徳でもあったんだ。いつのまにか家族はわしのことを家族でなく金を運んでくる者としか見なくなっていた。そんなことにも気付かずにわしは一生懸命に働いた。バブルも終わって、会社は倒産、わしのもとには多額の借金が残った。でもわしには家族がいる。力を合わせて頑張ろう、そう思った。でも家族はそうじゃなかった。それまでほっといたわしがいけなかったんだ、金がなくなったとたん、わしを残して出て行ってしまった。わしが今こうしてるのは、そのときの付けが回ってきたんだ。つくづく金ってものが恐ろしく思えたよ。」
類「テツ・・・」
テツ「わしはこの生活に満足してる。金には二度とかかわりたくないいんだ。ここにはそんなやつがたくさんいる。逃げてるだけかもしれんが、わしは幸せなんじゃ。だから同情はしないでくれ。」
類には理解できなかった。家を持たず、その日の食べるものにもことかき、将来のことを考えると不安でならないのではないだろうか?
テツ「兄ちゃんには分かんないかもしれないな。」類の表情に気付き、テツは言った。
テツ「兄ちゃんに人生の先輩として一言。日本のことわざに『覆水、盆に帰らず』というのがある。入れ物からこぼれてしまった水は元には戻すことはできないんじゃ。一度離れたものはもう元には戻れない・・・だから大切なものは手放しちゃいかん。金じゃ買えないものもある。かわりなん
ゆきっち 2006/04/11 10:35:11
またまた切れちゃいました。続きです。

テツ「兄ちゃんに人生の先輩として一言。日本のことわざに『覆水、盆に帰らず』というのがある。入れ物からこぼれてしまった水は元には戻すことはできないんじゃ。一度離れたものはもう元には戻れない・・・だから大切なものは手放しちゃいかん。金じゃ買えないものもある。かわりなんてないんじゃ・・・」
類は思った。口ではこの生活に満足してるといっても、やはり家族に会いたいのではないだろうか?戻る場所が欲しいのでは・・・
テツ「兄ちゃんにはこんな姿を見せたくなかったよ。陽気な屋上仲間のじいさんでいたかったな・・・もうここにはこないでくれ。会うこともないだろうな、元気で。会えてうれしかったよ。」類との関係をも断ち切るようにテツは言った。
類「ナニカコマッタコトガアッタラ、イツデモイッテクダサイ。」そう言って、類は名刺を一枚、テツに渡した。類はそう言うほかなかった。
慎吾がなくなり、テツとも別れ、屋上仲間はばらばらになってしまった。
後に残ったのは、お金はあっても誰も救えなかった罪悪感と空しさだけだった。

類はやるせない思いを抱えたまま、日常生活へと、戻っていった。
仕事で日本と台北を行き来し、つくしのことを心配する以前の類だった。
唯一、違っていたのは、泰子の存在だけだった。
後味の悪い別れ方をした後、類は奏に会うことも、連絡をすることもなかった。
いや、できなかった。
泰子とは、時々、食事に行ったり、映画を見たり、はた目には恋人のように見えた。
類にとって、これが恋愛なのか、同情なのか、類自身にもよく分からなかった。
ただ、最近泰子といると気分が和らぐのは事実だった。
つくしたちは類が以前の類と変わったと言い、あきらや総ニ郎は女だと騒ぎ立てたが類は何も言わなかった。
つくしには、また今度とはぐらかしたが、類自身、自分の変化がなぜなのかやく分かっていなかった。
泰子との関係がそうさせたのか、それ以外の何かが・・・
はっきりとした答えを出さないまま、時間だけが過ぎていった。
慎吾の死からもうすぐ二年がたとうした頃、何かが起ころうとしていた。

つづく
ゆきっち 2006/04/11 10:41:57
続きまして、『流星3』でございま~す。

それでは早速、勝手に妄想『流星花園3』はじまりはじまり~

つくしは、滋を送っていくと、その足で西門の会社に向かった。
西門「はい。」デスクの電話を取った。
受付「部長、牧野様とおっしゃる方がお会いしたいと。」
西門「分かった。通してくれ。」
つくしは、西門の待つ、部長室に案内された。
西門「どうした?牧野。おまえが会社まで来るなんてめずらしいな。」
つくし「ごめんね。仕事中に。」
西門「いや、いいんだ。今ちょうど休憩しようと思ってたところだ。」
そう言って、西門は秘書にコーヒーでも飲んでくるように言った。
西門「これで、二人きりだ。何か話しがあるんだろ。」
つくし「うん。なんて言ったらいいのかなあ・・・はっきり言うね。」
西門「ああ。早く言えよ。」
つくし「西門のことが好きだって子がいるんだ。その子、すごくいい子で、はっきり言って西門にはもったいないくらい。」
西門「牧野、何が言いたいんだ。」
つくし「その子の話しを聞いてたら、何とかしてあげたいなあと思って・・・」
西門「それでわざわざ会社まで来てくれたって訳か。牧野、おせっかいもほどほどにしろよ。人の恋愛には口を出すな!」西門は強い口調で言った。
西門「自分ではいいと思ってやったことでも、相手を傷つけてしまうことだってあるんだ。それに恋愛は当人同士の問題だ。まわりが口をだすことじゃない。」
つくしはこんな強い口調で話す西門を見たのは初めてのような気がした。
つくし「ごめん、西門。変なこと言って。」
西門「俺の方こそ言い過ぎた。滋のことはちゃんと考えるから。」
つくし「知ってたの!!」
西門「俺を誰だと思ってる。それぐらいのこと分かってるよ。それにおまえが頼みに来るくらいだ。滋くらいしかいないだろ。」
つくしは、だてにプレーボーイしてないなと思った。
つくし「滋さんには黙っててって言われたんだけど、心配で・・・」
西門「じゃ、この話はここだけにしておこう。滋にも何も言うな。」
つくし「うん。分かった。でも西門、滋さんを泣かせたら、許さないからね。」
西門「脅すなよ。今、口出すなって言
ゆきっち 2006/04/11 10:42:37
西門「脅すなよ。今、口出すなって言ったろ。」西門は笑いながら言った。
西門「人の心は自由だ。俺が明日、滋のことを好きになるかもしれない。反対に滋が嫌いになるかもしれない。誰にも決められないんだ。だからあまり期待はするな。」
つくし「うん。」つくしは西門の意外な一面を見たような気がした。
西門「ところで、おまえこそ、司とどうなってるんだ?」
つくし「私のことはいいわよ。」昨夜のことを思い出し、顔が赤くなった。
西門「顔が赤くなったってことは、おまえら、ついに・・・やっぱり、おまえも女だったんだな。夜景には弱かったか。」
つくし「どうして、夜景のこと知ってるの?あんたの入れ知恵ね。道明寺にしては、ずいぶん手回しがいいと思ったんだ。」
西門「入れ知恵って、人聞きが悪いな。」
つくし「残念でした。あともうちょっとってところで、滋さんがきて、昨夜は何もありませんでした。」
西門「なんだ、勤労処女のままか。司もかわいそうに・・・司の名誉のために言っておくが、夜景の案は司だし、場所も探したのもあいつだ。俺は、おまえのことを喜ばせたいっていう司に花束でも贈ったらどうだってアドバイスしただけだ。」
つくし「そうだったんだ。」
西門「それにしてもおまえたち、呪われてんじゃねーの。」
つくし「呪われてるなんて変なこと言わないでよ。タイミングが悪かったのよ。」
西門「ただ怖いだけだろ。これだから処女はやっかいなんだ。」
図星のつくしは、西門になんの反論も出来なかった。
西門「司はおまえのことを大事に思ってる。おまえの気持ちが決まるまで待ってくれるだろう。だから、おまえも司のこと、ちゃんと考えてやれよ。俺だった、とっくに別れてるぞ。」
つくし「分かった。仕事中にごめんね。もう帰るね。」
西門「滋のことはどんな結果になっても、ちゃんと答えを出すから、おまえは心配するな。」
つくし「うん。分かった。もう余計なことはしない。じゃーね。」つくしは、西門の会社を後にした。

年が明け、司とつくしの仕事も始まった。
一月も半ばを過ぎた頃、その電話はかかってきた。
再び、司とつくしの運命は大きく変わろうとしていた。

★★ 女帝の憂鬱 ★★
ゆきっち 2006/04/11 10:43:06
★★ 女帝の憂鬱 ★★

つくし「道明寺、お父さんが倒れて病院に運ばれたって。意識がないって・・・」
司「そうか・・・」
つくし「そうかって。落ち着いてる場合じゃないでしょ。すぐ病院に行かなきゃ!!」
司は何も言わなかった。
つくし「もう。私が行って来る。」
煮え切らない司の態度にイライラしたつくしは、司をおいて急いで病院に向かった。

楓「ありがとうございました。」楓は、医者に礼を言い、診察室を出た。
待合室の椅子に腰掛け、大きなため息をついた。
楓は、医者の言葉を思い出していた。
『危険な状態は脱しました。今のところ、病状も安定しています。しかし、いつまたこのような発作がおこるか分かりません。その時は命の保証はできません。早急に手術をすることをおすすめします。具体的な病状、手術方法などは、くわしく検査をしてみないと何ともいえませんが・・・仕事?もってのほかです。極力心臓に負担をかけないように安静にしていただかないと困ります。』
楓は、誠のことも心配だったが、それ以上に会社のことが気になっていた。
道明寺グループは、誠のワンマン経営だといっても過言ではなかった。誠が会社を休むとなると、統率するものがいなくなる。その上、司が家を出たことが会社の役員にもしることとなり、不穏な動きをするものも出てきていた。
楓は楓で、去年のホテル買収の失敗で多額の損失を出していた。その建て直しに新しいプロジェクトを立ち上げたばかりで、今、ホテルの仕事を離れるわけにはいかなかった。
いくら強い女帝とはいえ、この状況はどうすることもできない、楓は頭を抱えてしまった。
そこにつくしが通りかかった。
つくし「大丈夫ですか?ご気分でも悪いんですか?」
つくしは楓とは気づかず、声をかけた。
楓「いえ、大丈夫で・・・!」楓は、顔を上げて、はじめてつくしだと気づいた。
つくしも同様だった。
楓「なぜ、あなたがここに!?」つくしをにらみつけて言った。
つくし「道明寺のお父さんが倒れたって・・・」
楓「あなたには関係のないことよ。帰ってちょうだい!」
楓はイスから立ち上がろうとして、軽いめまいに襲われよろけた。
つくし「大丈夫ですか?
ゆきっち 2006/04/11 10:43:48
つくし「大丈夫ですか?ご気分でも悪いんですか?」
つくしは楓とは気づかず、声をかけた。
楓「いえ、大丈夫で・・・!」楓は、顔を上げて、はじめてつくしだと気づいた。
つくしも同様だった。
楓「なぜ、あなたがここに!?」つくしをにらみつけて言った。
つくし「道明寺のお父さんが倒れたって・・・」
楓「あなたには関係のないことよ。帰ってちょうだい!」
楓はイスから立ち上がろうとして、軽いめまいに襲われよろけた。
つくし「大丈夫ですか?顔が真っ青ですよ。もう少し休まれてた方が・・・」
楓「あなたのように暇ではないのよ。」
つくしが止めるにも関わらず、楓は再び立ち上がろうとした。
つくし「だめです。おば様まで倒れたら、会社はどうなるんですか。私がいやなら、誰か人を呼んできます。だから、少し休んで下さい。」
つくしは楓をイスに腰掛けさせ、近くにいた看護士に事情を説明した。
そして、話し終わると看護士に頭を下げ、病院から出ていった。
楓は、つくしの言うとおりにするのはいやだったが、何もする気力がなく、看護士に言われるままに病室へと入って行った。

一週間が経っても、誠の病状はよくならなかった。
けれど、司が病院に行くことはなかった。
つくしはそんな司にやきもきしながら過ごしていたが、誠のことが気になり、椿に連絡を取ることにした。
椿はつくしに楓がいないということで、道明寺家にくるように頼んだ。

椿「つくしちゃん、よく来てくれたわね。」大きなお腹を抱えて、つくしを出迎えてくれた。
つくし「大変なときにすみません。道明寺がどうしてもお見舞いに行かないし、私が行って、またおばさまの機嫌を損ねてはいけないし・・・」
椿「ごめんなさいね。つくしちゃんに気を使わせてしまって。」
つくし「いえ、いいんです。元はと言えば私が原因ですから。」つくしは明るく言った。
つくし「ところで、おじさまの具合はいかかですか?」
椿「今のところ安定しているけれど、いつまた発作がおこるかわからないの。お医者様は手術するしかないって言ってるんだけど、お父様がうんって言わなくて・・・」
つくし「なぜですか?」
椿「自分にもしものことがあった
ゆきっち 2006/04/11 10:46:04
椿「自分にもしものことがあったら、会社が建ち行かなくなるって。手術が失敗することを恐れてるの。このままでも仕事は出来ないのにね。」
つくし「おばさまはなんて?」
椿「お母様は今ちょっと大変なことになっていて、ホテルの仕事から手が放せないの。私もこんな状態でしょ。何もしてあげられなくって・・・」
つくし「お姉さんは、元気な子供を産むことだけを考えて下さいね。」
つくしは椿の手を握り言った。
椿とタマに礼を言って、つくしは道明寺家を後にした。その足取りは重かった。
つくしが門に向かって歩いていると、後ろからタマが追いかけてきた。
つくし「タマさん、どうしたんですか?」
タマ「つくし、そんな切羽詰まった顔して。あんたまた変なこと考えてないだろうね。」
つくし「変なこと?」
タマ「またいなくなるつもりじゃないだろね。あんたがいなくなったって、坊ちゃんはここには戻ってこないよ。やっと幸せになれたんだ。はやまったことするんじゃないよ。」
つくし「タマさん・・・」つくしはタマに見透かされているような気がした。
タマ「坊ちゃんのことをちゃんと信じるんだ。それにここにはあの奥様がいるんだ。あの方がどうにかするよ。分かったね。つくし。」
つくしには、自分のことを心配してくれるタマの気持ちが痛いほどうれしかった。
タマ「返事は?」
つくし「はい。」
タマ「声が小さい。もう一度!」
つくし「はい!」
タマ「よろしい。」
タマはつくしを優しく抱きしめた。タマは暖かく、こわばったつくしの心を溶かしてくれるようだった。
タマのおかげで元気を取り戻したつくしは、司の待つ家へと急いだ。
あたりは夕日に照らされて、真っ赤に染まっていた。

つづく
ゆきっち 2006/04/11 10:46:54
(メッセージは削除されました)
Rabbit 2006/04/11 11:44:03
(メッセージは削除されました)
Rabbit 2006/04/11 11:54:03
ゆきっちさん
復~~~~~~活!!!待ってましたy(^ヮ^)y
類は、恋愛に少し臆病になってしまったのかしら???
teramama 2006/04/11 14:42:17
ゆきっちさん、おかえりなさ~い。
待ってた湾!
コンサからまだ抜けきれないわたくしではありますが、ここは覗いてました。
また、覗かしていただきます。
のりこ 2006/04/11 18:54:24
ゆきっちさん
再開おめでとう\(~o~)/
広島でお会いできるの楽しみにしています。
どんな人が書いてるんだろうと妄想 妄想・・・
ジョジョニ 2006/04/11 23:48:46
ゆきっちさん

復活、おめでとうーーーー!!!
これからも、楽しみにしてますねー☆

それから、今度のオフ会でお会いできるのも楽しみにしてます。
momota 2006/04/13 00:50:06
ゆきっちさん
復活まってたよ(*^_^*)でも身体にはホント気をつけてね!!
入学、入園 あらためて おめでとう!!
しばらくは早く帰ってくるんだよね・・・
安芸群の方は昨日から1年生も簡易給食が始まったとか。
初日のメニューは おにぎりとりんご だって。かわいいね。。。
落ち着いたらランチでも行こうね!!

ジョジョニさん のりPさん
オフ会でお会いできるの楽しみにしています(*^_^*)
ゆきっち 2006/04/13 10:35:15
皆さん、どうもどうもご心配かけました。
何とか無事に乗りきりました。
今日もお仔たちが帰るまで、せっせと執筆活動したいと思います。
ゆきっち 2006/04/13 10:36:00
★ラビさん
類の恋はこのあとどこに行き着くのでしょうか?
ゆきっち 2006/04/13 10:37:26
★teramamaさん
今更ながら、お帰りなさ~い!
コンサ、楽しかったですか?
私なら、抜けきらないどころか、居残っちゃいますよ。
これからもよろしくお願いします。
ゆきっち 2006/04/13 10:38:20
★のりこさん
妄想は妄想のまま終わらせた方がいいことも・・・
私もお会いできるの楽しみにしております。
ゆきっち 2006/04/13 10:39:30
★ジョジョニさん
私もお会いできるの楽しみにしてます。
16日はいろいろお話しましょうね~。
ゆきっち 2006/04/13 10:42:52
★ももたん
我が家の方は来週から給食&お弁当が始まります。
自由時間が増えま~す。
けれど、だんな様には働け~と言われているので、何か内職を探そうかと思ってます。でも、どこで見つけていいものやら分からず、悩んでおります。
『ランチ』なんて甘美な響きでしょう。
みんなとランチにいける日を楽しみにしております。
ゆきっち 2006/04/13 10:45:30
さっき執筆したできたてほやほやを更新しま~す。
ここまでしか思いつかなかった×××
ちょっと短めで、すみません。。。

それでは早速、
勝手に妄想小説 『 流星雨 花沢類篇 』No.31

★ 過去からの訪問者

類や泰子と同じように奏の中でも、ときは経っていた。
類との嫌な別れのあと、心に穴が空いたような切ない気持ちに襲われたが、奏は何もなかったんだと言い聞かせるようにそれまで以上に仕事に打ち込んだ。
一年が過ぎ、慎吾の死から二年が経とうとしていたとき、奏の心をかき乱すような出来事が起こった。

渡辺「先輩、救急から患者さんがこちらに移ってくるそうです。」
奏「そう、カルテは?」
渡辺「これです。」
奏は渡辺からカルテを受取り、目を通した。
奏「金城 真吾くん、急性骨髄性白血病の患者さんね。五歳か。まだ、小さいのに・・・、分かりました。病室の準備、お願いね。」
その時の奏は、この五歳の小さな患者が自分に深い関わりがあるとは、微塵も思っていなかった。
その日の午後、奏は入院に関する書類を持って、新しい患者さんの病室へと向かった。
そこは偶然にも、以前、慎吾が使っていた病室だった。
奏「慎吾くんと同じな前の患者さんか・・・偶然ね。」独り言のようにつぶやくと奏は病室のドアをノックした。
奏「失礼します。主任の野口です。ご入院の説明をさせていただきたいんですがよろしいですか?」病室には、青い顔をした小さな男の子と、同じように青い顔をした母親が座っていた。
奏「こんにちは。真吾くん。今日からよろしくね。悪い病気なんてお医者さんと一緒にやっつけちゃおうね。」奏は不安顔の子どもを元気つけるように言った。
奏「お母様ですね。」
母「はい。」
奏「今後の治療に関しましては、後ほど、担当医の方からご説明があると思います。わたくしは入院に関することについて説明させていただきたいと思いますが、よろしいですか?」
こちらも不安でいっぱいといった顔の母親に奏はゆっくりと言った。
母「すいません。もうすぐ主人がきますので、待っていただけますか?」
奏「分かりました。不安な気持ちは分
ゆきっち 2006/04/13 10:46:50
奏「分かりました。不安なお気持ちは分かりますが、そんな怖い顔してたら、真吾くんがびっくりしますよ。」
母親ははっとしたように我が子の方を見た。
母「ごめんね、真吾。お母さん、入院なんかしたことないからびっくりしちゃって。真吾もいっしょなのにね。ダメだね。お母さん。」と言ってにっこり笑った。
男の子の方も母親の手をぎゅっと握り、同じくにっこり笑った。
その時、病室のドアが開いた。
母「あなた。」
奏はドアの方を振り返った。

つづく
ゆきっち 2006/04/13 10:51:21
続きまして、『流星3』でございます。
こちらもちょっとシリアスなお話に突入です。

それでは早速、勝手に妄想『流星花園3』はじまりはじまり~

★★ 悲しい予感 ★★

つくしは、家に帰り、食事を済ませると、しばらくの間、部屋に閉じこもったままだった。
司は心配しながらも、つくしに声をかけることが出来なかった。
司は直感的に何かを感じ取っていた。
その夜遅く、つくしはやっと部屋から出てきた。
司「何かあったのか?親父のことか?」
司はずっとリビングのソファーでつくしを待っていた。
つくし「・・・うん。」
つくしは、誠の病気のこと、楓が窮地にたたされていること、すべて隠さず話した。
司はつくしの話しを静かに聞いていた。
司「それで俺にどうしろって!」
つくし「道明寺・・・」
司「俺はあの家を捨てたんだ。あの家がどうなろうと関係ない。」
つくし「本当にそう思ってる?」
司「じゃー俺に道明寺に戻れっていうのか?おまえは俺と別れるって言うのか?」
司は一番恐れ、口にしたくない言葉を口にした。
つくし「・・・」つくしは何も言わなかった。
司「なあ、牧野!」司はつくしの肩をつかみ言った。
つくし「私だってあんたと別れたくない。だけど、このままじゃ道明寺の家はめちゃくちゃになっちゃう。」つくしは、必死に涙をこらえながら言った。
司「あの家のせいで俺たちは何度も悲しい思いをしてきたんじゃないか。そしてやっと自由になったのに、この幸せをおまえは失ってもいいのか?それで平気なのか?」
つくし「私が平気だと思う?」涙をいっぱいためた目で司を見つめた。
つくし「私が平気だと思うの?あんたのおとうさんとおかあさんが困ってるんだよ。ほんとは私だってこんなこと言いたくない。でも、このまま知らない振りなんてできないよ。知ってしまった以上、私たちだけ幸せになるなんて・・・できないよ。」
司「牧野・・・」司はつくしを抱きしめた。
つくし「どうしたらいいの。」つくしは司の腕の中で泣いた。
司「おまえはもう何も考えるな。俺が決めるから。心配するな。大丈夫だ。」
泣きじゃくるつくしの頭を優しくな
ゆきっち 2006/04/13 10:51:54
泣きじゃくるつくしの頭を優しくなでながら、司は自分に言い聞かせるように言った。

空が明るくなり始めた。
二人はだまったまま、一睡もすることができなかった。
そんな沈黙を破ったのは、つくしだった。
つくし「朝が来ちゃったね。お腹すいたでしょ?何か作るね。」
そう言ってつくしは立ち上がった。すると眠ってなかったせいかよろけてしまった。
司「おまえは休んでろ。今日は俺がつくってやる。」
つくし「あんたに作れるの?」
司「ばかにするなよ。おいしすぎて、あご、おっことすぞ。」
つくし「それを言うなら、ほっぺた、おっことすでしょ。」
司は聞こえない振りをして台所に消えていった。
司の得意料理?の目玉焼きを食べながら、昨日のことなどなかったように、二人は明るくふるまった。
そうしていないと何かに押しつぶされそうだった。
司「なあ牧野。今日、店休みにしないか?」
つくし「そうだね。今日はうーんとのんびりしようか?」
司「おう。おまえ、どっか行きたいとこないか?」
つくし「行きたいとこ?そうだなあ・・・遊園地!遊園地に行こ!」
司とつくしは遊園地へとむかった。
司の苦手なジェットコースターに、コーヒーカップ、急流下りに、お化け屋敷、メリーゴーランドに乗る司はみものだった。
つくし「つかれたでしょ。何か飲み物買ってくるね。」
二人はベンチにすわり、ペプシを飲んだ。
司「初めてデートらしいデートしたのここだったな。」
つくし「うん。楽しかったね。でもいやなこともあったけど。」
司「そんなこともあったな。」
つくし「そんなことって、あいつにひどいことされたのに。」
司「忘れちまった。そんな昔のことは。」
二人は、ベンチにすわったまま、しばらくの間、目の前を行き交う人の波を見つめていた。
まるで司とつくしのまわりだけ、とき時間が止まってしまったようだった。
司は前を向いたまま、話し始めた。

★★ 司の決意 ★★

司「牧野、俺、やっぱり道明寺を放っておくことは出来ない。いくら嫌でもやっぱりあそこは俺の生まれたところだし、育ったところだ。それに親父やお袋のことも心配だから、俺は
ゆきっち 2006/04/13 10:52:26
★★ 司の決意 ★★

司「牧野、俺、やっぱり道明寺を放っておくことは出来ない。いくら嫌でもやっぱりあそこは俺の生まれたところだし、育ったところだ。それに親父やお袋のことも心配だから、俺はあそこに戻る。」
つくしは、うすうすは分かっていたが、現実に司の口からその言葉が出てくると、思った以上にショックを受けた。しかし、それを悟られまいと一生懸命平静を装った。
つくし「そう。」
司「誤解するな。道明寺には戻るけど、おまえのことは絶対あきらめねー。地獄の底まで追いかけるって言っただろ。やっと手に入れたんだ。絶対手放さない。」
つくし「人をものみたいに言わないで!」
司「どこに行っても何があっても、俺の居場所はおまえの側だけだ。だから、絶対別れない。」
つくし「道明寺・・・」
司「親父とお袋に会ってこようと思ってる。ちゃんと自分の気持ちを伝えてくる。」
つくし「うん。分かった。」
司「おまえは家で待ってろ。必ず帰るから。」
つくし「・・・」
司「大丈夫だ。俺の気持ちは決まってる。おまえを絶対離さないから。おまえも逃げるなよ。」
司とつくしは、固い決心を胸に遊園地を後にした。
司遊園地から出ると、司は病院へ、つくしは家へと別々の道を歩き始めた。

部屋が真っ赤に染まっても司は帰ってこなかった。
つくしはソファーに座ったまま、部屋の中が暗くなり始めても、明かりも付けようとせず、ただずっと司の帰りを待ち続けた。
完全に暗闇が支配した頃、玄関のチャイムがなった。
つくしは飛ぶように玄関に向かった。
つくし「道明寺!」
しかし、そこには司の姿はなかった。

★★ 涙のわけ理由 ★★

「牧野、どうしたんだ?そんなにあわてて。司はいないの?」
そこに立っていたのは類だった。
つくし「花沢類・・・」
つくしは、不安な気持ちがいっきに爆発して泣き出してしまった。
類「牧野、どうしたんだ?」
類は泣きじゃくるつくしをうながし、家の中へと入った。
つくしは今までのことを類に話した。
類は何も言わず、ただじっとつくしの話しに耳をかたむけていた。
つくしは話しているう
ゆきっち 2006/04/13 10:53:03
つくしは話しているうちに落ち着いてきたのか、涙も止まった。
つくし「ごめんね」
類「落ち着いた?」
つくし「うん。いきなり泣き出して、びっくりしたでしょ?」
類「かなりね。」そう言って笑って見せた。
つくし「花沢類の前ではいつでも泣いてばかりだね。」つくしも笑った。
類「そうだね。」
類のもつ独特の雰囲気がつくしを安心させた。
つくし「道明寺を好きになればなるほど、どんどん私は弱い人間になってしまう。あいつに頼り切って、いつもの自分を見失ってしまう。今も不安で押しつぶされそうで、早く道明寺に逢いたいと思ってる・・・」
類「牧野、自分を追い込むな。何でも自分で解決しようとするのはおまえの悪い癖だ。司に頼って何が悪い?」
つくし「類・・・でも私はこんな自分が嫌なの。もっとしっかりして、あいつのことを支えてあげたい。」
類「僕たちにとって、家の名は、どこへ逃げようと追ってくる。しょうがないことなんだ。だから、司自身が解決しなくてはならないんだ。」
つくし「私には何もできないのかな・・・」
類「牧野、司はやると言ったらやる男だ。君だってよく知ってるだろ?それになにより君のことを大切に思ってる。だから、今は司を信じて待つんだ。」
つくし「類・・・」
類「どんなことがあっても、司は牧野のところにもどってくるよ。」
つくし「うん。私、いつも類に慰められてばっかりだね。」
類「今までいろんなことを乗り越えてきたんだ。今度だって大丈夫さ。」
つくし「うん。なんだかそんな気がしてきた。そういえば、なんで花沢類、ここにいるの?」
類「今ごろ・・・怪我が治ったからしばらくこっちにいようと思って帰ってきたんだ。で、二人の顔が見たくなったんだ。」
つくし「あ!そうだった。怪我は大丈夫だった?もう平気なの?ごはんちゃんと食べてる?」つくしは慌てて言った。
類「支離滅裂だよ。怪我は完全に治った。ぜんぜん平気だし、ご飯もちゃんと食べてる。これでいいか?」
つくし「ごめん。でも道明寺も私もずっと心配してたんだよ。言い訳みたいに聞こえるけど・・・」
類「大丈夫。みんなの気持ちは分かってるよ。」
つくし「類に話聞いてもらったら、急に元気が出
ゆきっち 2006/04/13 10:54:05
つくし「類に話聞いてもらったら、急に元気が出てきた。」
類「泣いてるより、元気な牧野の方が似合うよ。」
つくし「そうだね。私に涙は似合わないね。」
類「そうだ。」
つくし「なんだかお腹もすいてきた。腹が減っては戦もできっていうよね。はらごしらえしなくっちゃ!」
類「それでこそ、牧野つくしだ。」
つくし「雑草つくしはしつこいんだから、どこまでだってあいつについて行ってやる!」
類「元気になったみたいだな。」
つくしが元気を取り戻したころ、ようやく司が帰ってきた。

★★ 家族の重さ ★★

司は疲れきって帰ってきた。
つくし「お帰り!!類が来てるよ。」つくしは明るく言った。
司「類、帰ってきてたのか?怪我は?」
類「もう大丈夫だ。」
司「心配させやがって。」司は類のお腹を殴る振りをした。
つくし「道明寺、何も食べてないでしょ?今、何か作るね。」そう言って、つくしは足早に出て行った。
類「司、話は牧野から聞いた。」
司「そうか・・・」司はソファーにどかっとこし掛けた。
類「おじさまたちは?」
司「親父はおまえには無理だの一点張り、お袋は一度勘当した俺を道明寺に戻すわけにはいかないって。」
類「つらいところだな。」
司「もう一度、説得してみるよ。」
類「そうまでしてどうして戻ろうとするんだ?家を出たとき、いずれはこうなることは予測できたはずだ。名前を捨てるってそういうことだろ?」
司「俺も何があろうと戻る必要はないと思ってたよ。でも、それじゃ納得いかない奴がいる。そうだろ牧野?」
つくし「道明寺・・・」つくしは話が気になってドアのそばに立っていた。
司「こいつに言われて、初めて家族ってものを考えた。今までは、ただうっとうしくて、自由になりたかった。でもそこから逃げることなんて出来ねーと思って、意味もなく暴れたり、逆らったりしてきた。こいつとのことを反対されて、ますます家が嫌になって、道明寺の名を捨てた。でも、親父が倒れて、牧野にこのままでいいのかって聞かれた。今まで親父やお袋が病気になるなんて思ってもみなかったんだ。家が嫌だからって飛び出した俺は、ただ逃げてるだけじゃないかって。道明寺を出てもこんな俺
ゆきっち 2006/04/13 10:55:15
司「こいつに言われて、初めて家族ってものを考えた。今までは、ただうっとうしくて、自由になりたかった。でもそこから逃げることなんて出来ねーと思って、意味もなく暴れたり、逆らったりしてきた。こいつとのことを反対されて、ますます家が嫌になって、道明寺の名を捨てた。でも、親父が倒れて、牧野にこのままでいいのかって聞かれた。今まで親父やお袋が病気になるなんて思ってもみなかったんだ。家が嫌だからって飛び出した俺は、ただ逃げてるだけじゃないかって。道明寺を出てもこんな俺だったら、牧野を守ってやれないんじゃないかって。うーん、上手く言えねーな。」
類「大丈夫だ。ちゃんと通じてるよ。」
司「牧野は自分たちだけ幸せになることはできないって・・・だったら、俺がみんなを幸せにしてやる。この道明寺 司様がな!」
先ほどとはうって変わって、自信に満ち溢れた顔で言った。
類「何かいい方法があるのか?」
司「そんなもんねーよ。これから考える。」
類「司・・・おまえのその裏づけのない自信が僕は好きだよ。」
司「類、なんだよ、それ。親友ならもっと言い方があるだろ!」
つくし「私も頑張る。あんたのその妙な自信にかけてみる!」
司「おまえまでなんだよ。」
つくし「明日、私もあんたのお父さんとお母さんに会いに行く。」
司「俺の問題だ。俺一人で行く。」
つくし「もうあんた一人の問題じゃない。後戻りはできないよ。」
司「牧野・・・」見つめ合う二人。
類「二人とも、僕のこと忘れてないか?」
我に返った二人は、顔を真っ赤に染めた。
類「あー眠い。司、ベッド借りるよ。」類は大きなあくびをし、二人にはお構いなしに、さっさと司の部屋に入っていた。
その夜、窮屈そうにソファーに眠る司がいた。

つづく
Rabbit 2006/04/13 17:26:11
ゆきっちさん
真吾の名前は、金城!!金城武を思い出したのかな???
おまけに、真吾の名前は、なんと慎吾君を重ねたのかしら??な~~んてね(^^”

で先のスト~り~が気になりまする(^0^)/
Rabbit 2006/04/13 17:39:35
ゆきっちさん
またまた登場!!
流星3いよいよですな~~!!!
頑張れ~~~~~司&つくし!!!3!やっぱりえ~~ね~~!!胸キュンだわ!!!
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