毎日、字幕制作に取り組んでいる pepeです。初めまして!
今週の『ろまんす五段活用~公主小妹~』 第5話「近づく2人の距離」はいかがでしたか?麦子と由基の微妙な距離がもどかしいですね~
さて、この『ろまんす』&『イタキスⅡ』に続き、ついに『天使のラブクーポン』もOA始まりましたね!同時期に制作が始まった、三つ子みたいな可愛いドラマ達。こうして日本デビューを果たせたのは間違いなく皆さまの応援のおかげです。ありがとうございます。
そんな幸せいっぱいの気分♪で『天ラブ』のスタートを見守っていたんですが、同時に字幕制作にまつわる思い出もよみがえってきました。
前にシャンシャンが書いてたように、字幕には字数制限があるため、セリフ内容をすべて日本語字幕で表現するのって、なかなか難しいんです。。。しかも中国語は全てが表意文字。日本語よりもっとコンパクトなセリフで、たくさんのことを伝えられます。
おまけに登場人物たちは、たいてい早口。あっという間に大量のセリフを言ってのけます。
例えば、物語のカギとなるクーポンが初めて登場したシーン
命がけでバイクスタントに協力してあげたにもかかわらず、フォダー(マイク・ハー)にバカにされたジャディ(レイニー・ヤン)は、彼に反発してこう言います。
「翻臉跟翻書一樣快」
直訳すると「本のページをめくるのと同じくらい 態度を変えるのが速いわね」という意味です。ところが、セリフの長さ(=字幕の表示時間。1.7秒)から、その時間内に読みきれる文字数を計算すると... ここの日本語字幕はたったの7文字ということになります。28文字の直訳を7文字、つまり4分の1に凝縮しなくちゃいけません。
そこで、さあどうしよう?!と考えまして...この7文字に決めました。
「その態度は何よ」
"さっき協力してあげたばかりなのに、そんな意地悪を言うなんて!"という、ジャディの非難の気持ち、皆さまに伝わりましたでしょうか...?
毎話600前後のセリフの中には、こんな文字制限のために字幕からこぼれてしまう言葉たちもあります。全部お届けできないのは残念ですが、皆さまにより深くドラマを楽しんでいただけるよう、日々精進したいと思っています。